この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。
このブログで6月20日に投稿済みの記事も参照ください。
思ったとおりです! 6月に張慶信大臣が、中国語でFacebookにアップしたMM2Hの改定条件は「不評」です。
まずは、公正な社会を目指し、今年は国際競争力世界1にランクされたシンガポールのStrait Times が明確に報道してくれています。
筆者がコメントしてきた通り、MM2Hの条件に不動産購入を必須とする改定(というより改悪)は海外の申請者を激減させているという情報です。
そして、馬国内でも、代議員の一人が利用者を代表して、不動産購入の付帯条件を考え直すよう声をあげてくれています。
昨日まで、完全に意欲を削がれていた MM2H 推奨ブロガーとしては、息を吹き返すチャンスをいただきました!
これらの動きに、政府がどの程度のスピードで対応するかはわかりませんが、今後の動きとして、
・富裕層とノマドをターゲットに、不動産の条件は改定しない
・不動産購入の条件は動かないが、10年間の期間設定が解除になる
・不動産購入そのものも必須条件ではなくなる
のいずれかの展開が予想されます。
日本の代理店各社や、日本のメディアも声をあげて、MM2Hの条件復帰を訴えていただきたいものです。
ただし、あくまで冷静に考えると、馬国政府は、今回の改定で外国の富裕層と若いノマドにターゲットをシフトしたようですから、この点から見れば、シルバー階層あたりの申請者の激減があっても、条件改定までは動かない可能性も強いと思われます。
何はともあれ、本日の2つの記事をご参照ください。
新条件で申請者が9割減少!
Foreign retirees losing interest in Malaysia’s MM2H residency scheme after revamp of rules
UPDATED JUN 29, 2024, 11:20 PM Zunaira Saieed Malaysia Correspondent Strait Times
業界関係者は、外国人退職者が、MM2H居住ビザ制度に対して冷淡になっていると言います。最新のルールでは、彼らが国内で不動産を購入し、少なくとも10年間保有することが義務付けられているからです。
ジョホールでの開発を目指した特別経済区または金融区の居住者向けの新しいビザカテゴリが導入されても、この制度への需要は増えないだろうと、経済学者がコメントしています。
英国籍のモハメド・シャビール氏(41)は、2人の子供と一緒にマレーシアに引退するつもりでしたが、必須の不動産購入について知った後、考えを変えました。定期預金の条件は問題なかったものの、必須の不動産購入は理解に苦しみ、さらに10年間保有する必要があるのはもっと問題だと語ります。(British national Mohamed Shabir, 41)
「私はシルバー5年ビザ制度に興味がありましたが、必須の不動産購入は理解できませんし、さらに悪いことに10年間保有する必要があるのです。アジアの美しさと多様性が好きなので、タイやインドネシアなど他の国を選択肢に入れます」と、現在英国の投資銀行に勤務しているシャビール氏は言います。
6月に発表された新しいガイドラインによると、資格のある申請者は15万米ドル(203,300米ドル)から100万米ドルの銀行預金を持ち、申請するビザのカテゴリに応じて最低60万リンギット(172,000シンガポールドル)から200万リンギットの価値の不動産を購入しなければなりません。また、彼らはその不動産を少なくとも10年間保有する必要があります。
居住ビザ申請を処理する代理店は、新しい政策が6月14日に発表されて以来、関心が大幅に低下していると語りました。
潜在的な申請者の90%が興味を失っているといいます。
「最初は500人以上の申請希望者がいましたが、改訂された規則のためにその数は50人未満に減少しました。マレーシアは過去3年間でMM2Hプログラムを2回改訂しており、これらの変更により外国人は歓迎されていないと感じています」と、クアラルンプールに拠点を置くMy Expat MM2Hエージェンシーのシニアエグゼクティブ、ファリサ・アティラ氏が話しています。(Ms Farisa Athirah, a senior executive at My Expat MM2H agency)
新条件は再考されるべきだ
Reconsider ‘rigid’ 10-year MM2H property rule, govt told
FMT Reporters 30 Jun 2024, 10:49 AM
DAPのケポン議員であるリム・リップ・エン氏は、政府に対し、MM2Hの新しい条件を再考するよう求めました。その条件とは、申請者に対して国内の不動産を購入し、少なくとも10年間保持することを求めています。(DAP’s Kepong MP Lim Lip Eng)
リム氏は、新条件は不動産セクターの活性化に向けた前向きな一歩と見なされるかもしれないが、購入した不動産を10年間保持するという要件は「大きな障害となり、逆効果を生む」としています。
「ここまで硬い条件にすると、より柔軟な隣国タイやインドネシアの(ロングステイ・ビザ)と比べて、マレーシアの制度の魅力を落としてしまう」(“This rigidity makes the scheme less appealing compared to more flexible options available in neighboring countries like Thailand and Indonesia,” he said in a statement.)
リム議員はシンガポール・ストレーツ・タイムズの報道を引用し、新しい規則により外国人退職者がMM2H制度に対して冷ややかになったとしています。
同報道では、新しく設けられたジョホールの特定経済金融特区の居住者向けのビザカテゴリーでは、制度の需要を高めることは期待できないと経済学者がコメントしていると伝えました。
新条件のMM2Hはプラチナ、ゴールド、シルバーの3階層で運営され、申請者は、すべての階層で定められた最低購入価格の不動産を購入し、最低10年間保持しなければなりません。
MM2Hコンサルタント協会は以前、シルバー階層における不動産購入の義務とその保持期間が、「過剰」であると懸念を表明しました。しかも、この階層のビザは5年間だけです。
リム議員は、MM2H制度が裕福な個人を引き付ける一方で、マレーシアを魅力的な退職先とするための柔軟性を提供するバランスを取る必要があると強調しました。
「新しい制度が裕福な個人に焦点を当てていることは政策の転換を示しているが、その厳しい要件は申請者の層を大幅に狭めています。
「10年間の保持要件を再評価することで、MM2Hへの関心を再燃させ、この制度の成功を確保するための重要なステップになりうる」
最後まで参照いただき、ありがとうございます。
こちらもお時間があれば、どうぞ・・・