MM2H体験(2010 – 2020)

MM2H

読者の皆さま

MM2Hの仕組みは大きく変化しています。2010年当時のVISAの発給条件と、現在の発給条件には大きな違いがあります。実際の MM2H 申請においては、申請代理店や政府の One Stop Center を利用して十分内容を確認しましょう。 2024年8月 筆者

■ 申請条件についての最新情報をアップしました。

新条件での受付が開始されています。以下の記事はこれまでのレガシー記事として参照ください。

■ マレーシアの魅力や「おすすめ」情報についてはこちらの記事を参照ください。

■ ジョホールの森林城市プロジェクトと碧桂園の情報はこちらを参照ください。

さて、

ここから先の記事は【MM2H体験】(2010年~2020年)の本編です。申請手続きの情報は2010年当時のものですので、現在の条件や文書の内容とは異なる部分があると思います。あからじめご留意ください。

筆者と家族のMM2H体験の要約からご紹介します。

承認期間:2010年5月~2020年5月(10年)
居住場所:クアラルンプール
定期預金:RM150,000.-
契約金利:年利2.8%

当初預金額(30円換算)約450万円
預金の回収(時価換算)約638万円(こちらの記事に詳細説明があります。回収したのは2022年)

申請準備の情報については、こちらの詳細記事を参照ください

このMM2Hプログラムは、条件さえ許容できれば、海外のロングステイを計画されているご家族の皆さまには、お勧めできる内容です。

ただし、最近のMM2H条件では、マレーシア国内での不動産の購入が前提条件となっています。これは筆者が体験したMM2Hとは異なる厳しい条件です。ただし、こういった新条件についても、やがては改廃されることがよくあるのがマレーシアの特徴です。新たな情報を確認しつつ、条件が緩和されるチャンスを待つと言う考え方もあります。

Approval Letter の内容

申請準備が終わって、申請代理店から馬国政府に書類が提出された後、移民局の公文書としていわゆるApproval Letterが発効されました。(ここでは「承認書類」と呼びます)

承認書類はこのような書面です。

承認書類は申請代理店が受け取った時点で内容が解ります。
筆者の場合(2010年当時)ですが、局長級の高官の署名入りで次の内容が記載されていました。

  • MM2Hプログラムに基づく10年間の Social Visit Pass を承認した
  • 本プログラムでの「雇用関係」の禁止について
  • 定期預金の部分的な引き落としについて
  • 馬国内の安全保障にかかわるような様々な活動について参加することの禁止
  • Social Visit Pass は申請者のパスポートの有効期限の範囲で発給する
  • この承認書類の有効期限はこの書面の期日から6か月以内であり、承認書類の再発行はしない
  • 以上合意の上、必要書類を持参して移民局でVisaの発給を受けられたし

必要書類は承認書類のなかに列記されていました。

Visa 発給当日の必要書類

上記の申請書類に基づいて移民局に持参したもの(申請代理人が同伴してくれます)

  • 諸費用(現金)
  • 無犯罪証明書(申請準備の記事で説明しました)
  • 馬国内の指定銀行と契約したFixed Deposit(定期預金)の証書(下の写真)
  • Medical Report (健康診断シート)
  • 健康保険(既存の保険の英文保険証書)

定期預金の証書には、「政府の承認無しに」定期預金からの引き落としは出来ない約定が記載されていなければなりませんが、この証書には明確にそうは書いていませんね・・・

申請者が普通に健康であれば、健康診断シートや健康保険が問題になることは無いです。については申請代理人の会社の方が案内してくれます。

筆者の家族の場合は、申請の当日にパスポートにStampが貼られて帰ってきました。

定期預金の部分的な引き落としについて

「承認書類」の中に以下の記載がありました(筆者訳)

申請者は1年後に住宅購入、教育費、医療費として上限RM50,000迄の預金の引き落としを申請できる。Fixed Depositの下限額RM100,000については本プログラム期間全体において保持されなければならない。滞在期間の延長申請はこの下限額は保持されていることが条件になる。

Approval Letter (承認書類)の抜粋

筆者家族の場合、馬国での住宅購入はしませんでした。また教育費や医療費のために定期預金から一定額を引き出すことはしていません。

Visaの解除と定期預金の解約

詳しくは別途記事を書きましたが、筆者の場合、預金した円貨(約450万円)について、10年後の解約時に約638万円が帰りました。(電子送金で日本の口座に振り込んでもらいました)

10年で約190万円の金利(+為替差益)がでました。

但し、この時期は運よく「円安」でしたので、この190万円には若干の為替差益も含まれており、全てが2.8%の金利によるリターンではありません。

預金先の銀行と、筆者の日本側の銀行は直接取引がありませんので、該当額は一度北米の銀行に送金し、その北米の銀行から筆者の口座がある日本の銀行に送金されています。よって、一度米ドルになり、米ドルから円転されています。

このように、MM2Hの定期の払い戻しは、円安であればあるほど利用者に有利な結果となります。

銀行間の送金記録は入手できますが、馬国側での定期預金の最終金額(RM)と北米へ送金されたドル額は明らかにされないので、解約時には、必ず馬国の銀行に statement を出してもらってください。

詳細記事のご案内

以下の項目について詳細記事をアップしていきます。リンクがある項目は詳細記事をお読みいただけますので、参考にしてください。

良かった点(メリット)

■ 定期預金額は解約時にしっかり金利分も含めて回収できた
■ 滞在期間中のVISAのトラブルは全く無し
■ パスポート更新後のMM2H Visa の延長手続きも問題無し
■ 日本側の資産や所得について定期的にチェックされる等の気づかいは不要だった

2010年当時はPutra Jaya が未完成ですから、VISAの申請はこのPWTCで行いました。

改善を求めたい点

■ 出入国時のパスポートチェックが外国人と同列
■ ホテルやリゾート地での割引制度は見当たらない
■ 健康保険の取り扱いが曖昧
■ Student Pass との関係改善が望ましい
■ 定期預金の statement が送られて来ない

MM2H体験の本編はここまでです。読んでいただいてありがとうございました。

マレーシアの「おすすめ」80選 はこちらです。Home Page からもアクセスできます。

体験談以外で、比較的人気のある記事はこちらで紹介しています。

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