この記事は、本編【MM2H体験】の関連投稿です。
ここにまとめた情報は、Malaysia My Second Home (MM2H) Program の申請条件の2023年11月までの推移です。条件は2023年12月の政府の発表により改定されています。
2023年12月中旬に発表された改定情報については、こちらの新しい記事を参照願います。
2021年に新たに発表された新条件が厳しすぎたために、HH2H申請者は90%減少。
2023年4月に担当相が見直しを公言したことから、関係者は改定案の発表を待っています。
以下、馬国の全国紙 The Star で掲載された2023年6月30日の記事の内容です。
馬国で47年働いてきたフランス国籍のエキスパート職、ケネス・ウイルキンソン氏
「今、自分は76歳。11月に就労VISAが切れるので、引退したいが、MM2HのVISAの取得は無理と知って絶望してます。何しろVISA申請者は国外での月収がRM40000以上(120万円以上)でなければ申請できないんですから」
こういった非難が相次いでいる2021年度版のMM2Hの申請要件。
見直し結果が(2023年6月末から)約2カ月以内に判明するという情報です。
2021年発表のMM2H VISA 発給条件は緩和の方向
担当大臣 Datuk Seri Tiong King Sing (Tourism, Arts and Culture Minister) は、
「全体構成が整った段階で公開する」と公言。
大臣は2021年8月に公表された新基準が歓迎されていなことを承知しているそうです。
MM2H条件 | 新条件(2021年) | 従来の条件 |
定期預金額※ | 100万RM(3000万円) | 30万RM (900万円) |
本人の流動資産額 | 150万RM(4500万円) | 50万RM(1500万円) |
国外の所得(月) | 40000RM(月120万円) | 10000RM(月30万円) |
※定期預金というのは、VISAの申請が承認された直後に馬国内の指定銀行に納める定期預金(Fixed Deposit)です。
筆者:このままでは上場企業の役員か、有名スポーツ選手などのセレブだけの制度になってしまいますね。
国外所得120万円、馬国滞在90日
馬国にはMM2Hのコンサルタント・アソシエイションが存在するが、この会長(プレジデント)であるアンソニー・リュウ氏の発言が紙面で紹介されています。
会長によれば、国外の月あたりの所得額40000RMに加えて、MM2H申請者は最低でも毎年90日間は馬国内に滞在しなければならないという新条件が付いた!
申請者は90日間も母国を離れる算段を迫られる(雇用者とのトラブルになる)。
もともとMM2Hは、現役を引退した個人を対象としたもの
この点、問題なので担当大臣と会って交渉し、
「90日の滞在ルールと、国外収入4万RMのの条件を緩和してもらいたい」と表明した。
リュウ会長は、新たな条件ではタイの Elite Residence Program 等、諸外国の長期滞在VISA条件に見劣りしてしまうことを懸念。
タイ国の長期滞在VISAは最大20年まで発給され、利用者に有利な特約を付けている。
会長の考えでは、例えば「MM2Hのホルダーにはカードを発給して、空港での入国審査の Special Lane を使ってもらえるようにしたい」
保養地ペナン島の海外評価が落ちる?
MM2H契約代理店のジャイフリー・チェン氏によると
業界誌で“15 Best Islands In The World To Retire On”(世界の「退職後に住みたい島」ベスト15)にランクインしているペナン島も
新たなMM2H条件により申請者が来ていない。
このままでは、「オリエントの真珠」と呼ばれた世界価値も地に落ちるとのこと。
筆者:確かに、ネットでINTERNATIONAL LIVING を調べると、ペナンは現在3位です。
2018年のパンデミックで一時停止となったMM2Hプログラムは、2021年にようやく再開されたが、新条件は利用者から全く歓迎されていないようです。
ジョホール州皇族もMM2H条件緩和を要請
最後に、2023年7月6日付けの馬国全国紙 New Straits Times から
ジョホール州スルタン(州王)のスルタン・イブラヒム・イスカンダル王は担当大臣との会見において、MM2Hのプログラムにおいて申請者にとって過剰な負担とならないよう運営方針や特約・優遇措置などの改善を望むと発言。
MM2Hは、(長期滞在先として)マレーシアが国外評価のトップクラスに留まる上で決定的な制度とした。
馬国政府による新条件の発表に注目しましょう。
発表されたら、この記事は更新します。