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2024年の1月になって、この「カレーパフ」がマレーシア独自のお菓子(ペイストリーの部類だそうです)であることを知り、大変反省しています。どこかの国からの輸入食材だという誤った理解でいました。
きっかけは、1月21日にNew Straits Timesのオンライン報道で、マレー語名 “Karipap” すなわち、カレーパフが TasteAtlas が評価する全世界のペイストリーの内、第5位に評価されたというもの。
この記事、Karipap ranks 5th in world’s best pastries, beats croissant ( By Shahrin Aizat Noorshahrizam – January 21, 2024 @ 9:40pm New Straits Times ) の記事を要約すると、
- マレーシアの Karipap は、フランスのクロワッサン(croissant)(=8位) やエジプトのクナファ(kunafa)(=10位)をおさえて、TasteAtlasが発表した世界のペイストリーのトップ5位に選ばれた。
- TasteAtlasの紹介文によれば、Karipap(カレーパフ)は、カレー味のチキンやじゃがいもを詰めた生地を揚げたり焼いたりした小さめのペイストリー・シェル。この風味豊かなスナックは、マレー半島およびスマトラ、ボルネオの一部の地域でマレー人によって発明されたと考えられている
- Karipapの特徴は、外側がクリスピーで、中身が温かく柔らかい食感。それが東南アジア国民の多くがKaripapを指示する理由。
(TasteAtlasについてはこちらに説明があります)
はい、筆者もスーパーやショッピングモール、飲食店で何度も買って食べています。
スイーツではないですが、「カレー味の上げ餃子」みたいで美味いです。これはおすすめです。
「はずれ」は無いと思います。まだ未体験のかたは、馬国に渡航した際には、必ず見つけて食べてください。ホテルのフロントで聞けば何処で売っているか直ぐにわかります。
Karipap について
マレーシアでは、カレーパフは一般的に「Karipapa」として知られ、多くのマレー、中国、およびインド系のベーカリーで揚げたてで販売されています。
ジョホール州では「エポエポ」と呼ばれています。英語では「カレーパフ(curry puff)」です。また、カレーパフのころもの接合部の模様のような折り目をマレー語で「クリム」 [kelim](ひだ)と呼びます。
インド系のベーカリーのカレーパフは、サクサクしたクラストを作るために層状のパイ生地が使用されています。
他のバリエーションには、鶏肉の代わりに半熟卵が詰まっているものもあります。別の選択肢として、缶詰のサーディンがあります。また、辛くない野菜カレーパフもあり、細かく刻んだ大根、豆腐、ジャガイモ、おろしにんじんで作られています。これらは通常、甘いチリソースと一緒に食べられます。
マレーシアのKaripapaのすべてのバリエーションがカレーパウダーを使用しているわけではありません。地域ごとに地元の味を反映したユニークなアレンジがあります。
その一例が「Karipap Ikan」または「Timosa」で、これは東海岸地域のトレンガヌ、パハン、ケランタンで人気のある魚ベースのペイストリーです。シーフードの香りが特徴で、沿岸地域の好みに合わせています。
また、具材に魚が使われている場合もあり、これはトゥモサ(temosa)として知られています。
サバ州では、多様な料理で知られる州で、「カリパップ・ビフン/パスティル」が主役です。このバリエーションでは、餅状のパイ生地にビーフンが具材として創造的に組み込まれ、サクサクしたパイとの食感の対比が楽しめます。
カレーパフ(karipap)の来歴
起源は中東にさかのぼります。カレーパフの原型になる食べ物は、13世紀にイスラム教の伝播とともにインドにもたらされました。15世紀にポルトガルの貿易船団が東南アジアで貿易と植民地活動を始めると、この種の食べ物を「エンパナーダ」に改良しました。
エンパナーダ(スペイン語: empanada)とは、具入りのパンまたはペイストリー。この名前は、パンで覆うまたは包むという意味のスペイン語およびポルトガル語の動詞「empanar」から派生しています。具材は牛肉・鶏肉ないしはタラだそうです。
マレーシアのマラッカ地方では、植民地支配者の影響(つまりポルトガル文化)を受け、マレー人がこの食材に親しむことで、徐々に現代のkaripapに変化しました。
その後、マレー人食文化の中でkaripapは東南アジア沿岸地域に広がります。近年では他の民族にも歓迎され、異なる文化の料理にも取り入れられています。
初期の karipapは主にマレー半島の一般家庭や市場にで提供され、多くの人々はこれをアフタヌーンティーや朝食の軽食として楽しんでいたとのこと。現在karipapはブランド化され、マレーシアのファーストフード店、デパート、家具のIKEAなどでも入手できます。 Karipapは、マレーシアの公式会議の際に出される食べ物によく選ばれます。 通常、コーヒーやホットティーと一緒に提供されます。
カレーパフの製法とバリエーション
Karipapは、カレー風味の具を生地で包み、(通常は)半円形の形状にして、その端を美しく縁取った後に揚げたり焼いたりして仕上げます。その外観や製法は、ポルトガルのエンパナーダ(牛肉の詰め物)に類似しています。
具材には、カレーパウダーで味付けされた牛肉、羊肉、鶏肉などのひき肉、およびジャガイモやサツマイモなどの根菜類、玉ねぎ、ゆで卵などが含まれます。
現在ではカレー揚げパイの具の味付けにブラックペッパーが使われることもあります。
カリパップ・ダギン(肉のcurry puff)= Karipap daging
カリパップ・ダギンは、牛の肉とじゃがいもで作られた肉の詰まったcurry puff。マレーシアで最も一般的に作られています。黒コショウの効いたじゃがいもの具材は、肉とよく合います。
カリパップ・アヤム(鶏肉のcurry puff)= Karipap ayam
このcurry puffの具材は、鶏肉とじゃがいもです。鶏肉にはカレーパウダーがよく合うため、朝食や夕方のおやつとしてよく食べられます。
ティモサ/カリパップ・イカン(魚のcurry puff)= Temosa/Karipap ikan
ティモサの具材は、魚を乾燥させて玉ねぎと若いココナッツの中身とを一緒に揚げたものです。味はよりコクがあり、辛くありません。東海岸、パハン、トレンガヌ、ケランタンで有名です。
カリパップ・サーディン = Karipap sardin
カリパップ・サーディンは、缶詰のサーディンを詰めたcurry puffで、通常の半円形の形状とは異なり、長方形または丸形に作られます。
カリパップ・プシン(Spiral curry puff)= karipap pusing
Spiral curry puffは、karipapを作る生地を何層にも巻いて、美しい模様をつけるとともに、サクサクした食感を生み出します。生地は通常のcurry puffよりもサクサクしています。具材はさつまいもまたはじゃがいもであり、カレーパウダーが味付けに使われます。
ミニcurry puff = Karipap mini
通常のcurry puffよりも小さいサイズで、具材には、魚のスライスが使われます。Karipap miniは、イスラム教の祝祭であるハリ・ラヤの期間中にゲストに提供されるお菓子の一種です。
参照 「ペイストリー」 = pastry
ペイストリーは、小麦粉・水・バターやラードなどのショートニング(固形脂肪)を原料とする生地で焼いた食品で、甘く仕上げるものと、辛味や塩味のものがある。甘いペストリーは、パン職人の菓子(コンフェクショナリー)と呼ばれることが多い。
小さなタルトや他の甘い焼き菓子は、ペイストリーの代表例。 他に、パイ、タルト、キッシュ、クロワッサン、パスティなどがある。
出典リスト
以下の資料を参照しました。参照情報は2024年1月22日時点の内容です。
- New Straits Times online (記事の中に出典が有ります)
- Wikipedia(マレー語版) “Karipap”
- wikipedia(英語版)” Curry puff“
- wikipedia (中文)「馬來咖哩餃」
- wikipedia (日本語)「カレー揚げパイ」
最後までご参照いただき、ありがとうございました。
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