この記事は、本編【MM2H体験】の詳細記事です。「おすすめ」のまとめ記事はこちらです。
セランゴールや他のマレーシアのホタル観賞ツアーの年間売上は、約1,000万ドル(約11億円)、ホタル観賞ツアーの年間利用者数は、約100万人と推定されています。(何れもインターネット予約サイト等の情報)
蛍は英語では firefly (ファイヤーフライ)です。紹介する観光地は、馬国では Firefly Park Resort といった表現で集客しています。
セランゴールは、マレーシアで最もホタル観賞ツアーが盛んな地域です。クアラルンプールから車で約2時間の場所にあるクアラセランゴールは、ホタル観賞ツアーの人気スポットです。現時点でも、「期待はずれ」「がっかり」といった評価はありません。
筆者は、残念ながら未体験ですが、ネガティブな話はまったくないので「おすすめ」します。
セランゴール州には、世界的に有名な蛍の生息地が2か所あります。それは、カンポン・クアンタンとクアラ・セランゴールです。この地域のホタル観賞ツアーの利用者数は、年間約50万人と推定されています。マレーシア全体の利用者数の約半分を占めます。
観賞ツアーの利用客の占有率は、マレーシア人70%、日本人20%、その他10%
セランゴールのホタル観賞ツアーの利用者数が多い理由は、
1. クアラルンプールからアクセスが容易
2. ホタルの光が美しいマングローブ林が豊富
3. ホタル観賞ツアーの業者が充実
といったところです。馬国の一大観光スポットということになります。
観光スポットはセランゴールに2か所
カンポン・クアンタンは、クアラルンプールから車で約1時間30分のセランゴール側沿岸の村です。クアラ・セランゴールより少しだけ内陸です(下の地図の縮尺では、クアラセランゴールとほぼ同じ位置)。セランゴール川の支流には、無数の蛍が集まり、まるで一面のクリスマスツリーのように光り輝きます。この光景を観賞するためには、ボートに乗って暗闇の中を進みます。ボートは4人乗りで、係員が漕いでくれます。蛍の保護のため、船の上ではフラッシュ撮影は禁止されています。
クアラ・セランゴールは、クアラルンプールから車で約2時間弱にある町です。こちらは海よりになります。ここでも、セランゴール川の支流に生息するたくさんの蛍が美しい光の舞を見せてくれます。ツアーの場合は、川のほとりにあるレストランで夕食を楽しんだ後、ボートで蛍を観賞する構成になっています。
ボートはサンパンや電動グラスファイバーボートを使用し、空気・水への汚染や騒音を減らし、蛍の自然生息地を保護する取り組みがされています。(サンパンは、中国南部や東南アジアで使用される、平底の木造船の一種です。全長は約5mで、港や川岸から人や荷物を輸送するのに適しています。かつては船尾に取り付けた艪で進ませていましたが、現在はエンジンを備えています。また、屋根の形や材質も変化しています。)
セランゴール以外のホタル観賞ツアーの人気スポットは、
- ペナン島:クアラセランゴールに次ぐ人気スポット。
- ジョホール州:マレーシアで最も多くのホタルが生息する地域の一つ。
- サバ州:マングローブ林が豊富。
参考になる写真集
今回ほど画像素材の準備に困ったコンテンツはありませんでした。とにかく写真が無いのです。
ホタルが光っている写真は、プロでも撮りきれないもののようです。ネットにも「これ」といった写真が見当たりません。
観光ツアーを含む要所の写真については「ベルトラ」というサイトに掲載されているので、参照をお勧めします。ここでも、蛍が光っている写真は殆どありません。
シーズンと料金情報
セランゴールのホタル観賞ツアーにはシーズンがあります。ホタルは、雨季である7月から10月にかけて、最も活発になります。この時期は、ホタルの光が最も美しく、観賞に適しています。
但し、現地の観光業者や旅行会社は「1年中休みなく鑑賞可能」と公表していますので、計画する場合は、電話等で詳しく問い合わせると良いでしょう。
どちらも幻想的なホタルの光りが創り出す「真夏のクリスマスツリー」に出会う旅です。何故、クリスマスツリーなのかというと、ここではホタルは飛遊しているのではなく、マングローブ群に止まって貼りついてチカチカと点滅しているからです。(この点、日本のホタルとは光の強度や点滅のしかたが異なります)
ツアー会社は、Klook、Veltra、HIS、JTB、阪急交通社が受け付けています。日本語のツアーはオプションの場合もありますので、事前確認をお勧めします。
ツアーの料金は、業者やツアーの内容によって異なりますが、以下に、典型例として日本語ガイド付きツアー料金を示します。
ツアー名:クアラセランゴール ホタル観賞ツアー
料金:大人 RM400弱、子供 RM200弱
所要時間:約6時間
内容:ホテル送迎、夕食(海鮮中華)、ホタル観賞クルーズ
このツアーは、クアラルンプールから車で約2時間の場所にあるクアラセランゴールが目的地です。ツアーには、ホテル送迎、夕食(海鮮中華)、ホタル観賞クルーズが含まれます。
ロジスティクス
ツアー料金を払う方は、ホテルに迎えがきて、帰りもホテルまで送ってくれるのでDoor to Door です。
ツアーでなく、Grabを拾って現地に直接行くオプションも有ります。これは、少し安く済みます。
GrabはRM150から180程度ですし、ボート乗り場のサービスは、一人当たりRM20以下です。途中で中華を食べる必要もありません。
ただし、「帰り」はGrabがつかまらないので、どのようにして帰るのか、事前に予約や準備をしてください。これを怠ると、現地の白タクまがいの人達に頼んで数百RMと取られて自家用車でご帰宅という事態もあり得ます。 トラブルにあった人は、ひとまずセランゴール中心部まで有料で送ってもらって、そこからGrabでクアラルンプールに戻っています。ツアーのほうが安かったかもしれません。
MM2Hでロングステイ中の皆さんは、殆どの場合、自家用車やレンタカーで自分で運転して出かけるでしょう。ロジの心配はないです。もちろん、「馬国人の友人と一緒に行く(連れて行ってもらう)」というのが一番です。
注意点・準備
虫よけスプレーは必ず必要です。現地の売店でも購入できますが、予め自分に合ったものを入手して持参するべきです。
長袖は暑いので、いつものカジュアルな服装でよいですが、礼服や高価な衣服は禁物です。ボートに乗る際にライフジャケットを付けたりします。あまり清潔なものではないです。
雨の日には、ホタルの光が乱されるため、観賞が難しくなります。しかし、雨が降っている間も、ホタルは光を出しています。ツアーに参加する際は、雨の日も楽しめるように、レインコートや傘を持参しておくと万全です。
環境保護と規制事項
近年、マレーシアは、環境保護に力を入れています。ホタル観賞ツアーは、ホタルの生息地を保護する取り組みの一つとして、注目されています。
具体的には、マレーシア政府は、ホタル観賞ツアーのガイドラインを改正し、ホタルの生息地へのアクセスを制限しています。また、ホタル保護のための教育活動も行っています。
2018年に、セランゴール州政府がホタル観賞ツアーのガイドラインを改正しました。この改正は、ホタルの生息地の保護と観光客の安全確保を目的としたものです。
1. ホタルの生息地へのアクセスを制限
2. ホタルの光を乱すような行為を禁止
3. 船の運航速度を制限
4. ツアーに参加する観光客に、ホタル保護のための注意事項を周知
この改正は、過去に発生した不祥事や事件を踏まえて行われたものです。具体的には、以下の不祥事や事件が報道されました。
・ ホタルの光を乱すような行為によって、ホタルが逃げ出す
・ 船の運航速度が速すぎて、ホタルに危害を加える
・ ツアーに参加する観光客が、ホタルを捕獲したり、餌を与えたりする
これらの不祥事や事件は、ホタルの生息地を破壊し、ホタルの減少につながる恐れがあります。
セランゴール州政府は、ガイドラインの改正によって、ホタルの生息地を保護し、観光客がホタルを安心して鑑賞できる環境を目指しているそうです。
セランゴールでホタル観賞ツアーを提供する業者は、ガイドラインを遵守するよう求められています。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。
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