【MM2H情報】馬国 看護師の未来を考える

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この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。

筆者家族は、馬国で何度が入院体験をしていて、馬国の病院施設には何度かお世話になっています。

急病で入院するような場合、日本に帰国することもできない場合もありますから、この国の医療事情はよく知っておく必要があります。

以前、このブログでも個人的な体験範囲で医療事情に触れました。

今回は、マレーシアの看護師(ナース)事情について、New Straits Times の社説から実態を紹介します。

マレーシアは外国人がこの国で医療サービスを受けることについては前向きですから、病院によっては、施設を豪華に作って、国民よりも外国人を受け入れるといった営業方針も採用しています。当然看護師の給与も、こういった特殊な施設なら一般よりも高いはずです。

一般の看護師の世界は、しかし、将来的にちょっとした不安を抱えているようです。

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看護師の未来が見えない

世界135の国の看護師団体が加盟する国際看護師協会(ICN)は、世界の2,800万人の看護師を代表して「看護師の未来は、私たちの未来」という、意義深いテーマを目標に活動しています。

マレーシアもこの国際組織に加盟していますが、今日のマレーシアの看護師の未来は、どうもよく見えない状態にあるようです。このことは、特に公立病院の世界で問題視されています。

離職率が高いのです。

以前は「ちらほら」いなくなっていた看護師ですが、最近は「たくさん」離職しているようです。

政治的解決として、最近はMCA(マレーシア華人協会)の幹部が、看護師の給与をもっと高く設定するよう発言していますが、「お金」だけが離職問題の要因ではないようです。

マレーシア保険省によれば、この国の看護師ひとりあたりの患者数は283人に達していて、さらに看護師が都市部に集中していることを考えると、異常な不足です。

厚生労働省の統計によれば、日本の一般病院における看護師1人当たりの患者数は、一般病床では約5〜7人、集中治療室(ICU)や回復室などの特別なケアを必要とする部門では、1〜2人とされています。

マレーシアの看護師は、英語も話せる人材が多いですから、中東、米国、英国、シンガポールに転職していきます。給与はマレーシア国内の何倍にもなります。転職先の物価が高いといっても、それでもお釣りが来るぐらいの処遇です。

馬国政府の課題

看護師の負担が重いという事実は、馬国にとっては深刻な問題として報道されています。

解決策としては、目先の昇給だけでなく、学卒の22歳から退職の60歳までの看護師の人生と働き甲斐が見えるようなモデル作りが求められています。

看護師が充実しない社会の政府は惨めです。健康が保証されない政治に何が期待できるでしょうか? New Straits Times の社説は次のように問いかけています。

We suggest one: what is the best way to make nurses’ career in the public healthcare sector a rewarding one? 公的医療機関の看護師の就業人生を報われるものにするために何をすべきか?

政府は、この命題を看護師出なく自分のこととして深掘りして取り組む必要を感じるべきだというわけです。

 参照記事について

本日の記事については、New Straits Times の2024年4月18日の社説を参考としました。

国際看護師協会

国際看護師協会 International Council of Nurses, ICN)は、1899年、英国、米国、ドイツにより創設された国際組織。加盟団体※135、本部はスイスのジュネーブに有る。

世界各国の看護師協会から構成され、 世界の看護従事者の社会的経済的地位の向上、看護の発展、地球及び地域社会での健康医療政策への積極的参加を促す。

※加盟できる団体は、「1国につき1団体だけ」と決められているため135の国の代表が加盟しているということになる。

出典:Wikipedia 日本語版+英語版

最後まで参照いただき、ありがとうございます。

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