【馬国情報】「口説き落し」詐欺とシニア市民

馬国

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日本でも、昭和50年代にITに馴染み初めた会社員が続々と定年を迎えて、スマートフォンとソーシャルメデイアを片手に長い余生を送る時代になりました。

長い間、真面目に仕事に打ち込んで、大人しく生きてきた今、事業や会社からは既に離れて、それなりに資産も蓄えて、子供も独立しています。少し孤独な環境だったりします。

そんな60歳代の「真面目に生きてきた」シニア市民が馬国にもたくさん住んでいるわけです。(ご存知と思いますが、マレーシアもいよいよ高齢化時代に入ろうとしています。)

現役の時に機械のように働いてきた「元銀行員」だとか「会社員」が、少し時間を持て余す中で、ふとしたきっかけで「人に言えない」金儲けのチャンスに出会ったりすると、残りの人生の中の、ほんのちょっとした冒険をする気になって、無意味な資産運用に走ってしまうようです。

筆者は西暦2000年頃に、40歳代前半に馬国で自営業を立ち上げて、アパートんの「ひとり事務所」から、社員10名前後の零細企業まで経験したのですが、

その時代でも、半年に一度ぐらいのインターバルで、「濡れ手に泡」の金儲けのお話が舞い込んできていました。ある時は、現地の華人系の商人、ある時は、列記とした欧米人で流暢な英語を話すシニアのビジネスマンです。

振り返って見れば、こういう「儲け話」をほぼ初対面の筆者に話しかけてくる人たちは、100%「詐欺師」だったわけです。

こういう「上手い話」は、当時自営業仲間や馬国の巷の3流ビジネスマンの間では “sweet talk” といった隠語で表現されていたのですが、最近は新聞報道では “love scam” という表現が一般的なようです。(マレーシア国外の欧米社会では “romance scam” だそうです)

「上手い話はほとんど全部が詐欺」というのは、ビジネスマンの間では常識です。引っかかってしまうのは、今回の報道のように、ものすごく真面目に仕事だけしてきた会社員や銀行員が退役して、世間知らずのままに資産を手にしたような場合だけでは無いでしょうか?

紹介している報道内容では、偽装恋愛のような口説きの技術が横行しているということですが、筆者には全く理解できません。

一種の催眠術としか思えません。

もし催眠術なら、これは本当に恐ろしい犯罪です。

60歳の女性に「口説き文句」

60歳の女性が「口説き文句」に騙され、125万リンギットを失った・・・ 

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マレーシア警察の商業犯罪調査部(CCID)長官による記者会見によると、この女性は会社の取締役であり、6月28日に警察に被害を届け出た。

「彼女はFacebookで、シンガポール人を名乗る男性と知り合い、その男性はイギリスで働いていると主張していた。

彼はマレーシアにペトロナスのプロジェクトを得るために来る予定で、被害者に会うと話していた。そして、その男性はプロジェクトの資金としての融資を求め、返済を約束した」

この話を信じた被害者は、2つの銀行口座に11回にわたり送金を行い、合計125万RMを振り込んだという。

「友人にこの状況を話した際に、彼女は騙されたことに気づいた。その時には既に手遅れだった」

CCID長官は、警察が繰り返し注意喚起をしているにもかかわらず、この手の “love scam” の被害が後を絶たないと指摘した。

「シンジケートが被害者の感情を操作し、指示に従わせている可能性がある。調査によると、被害者の中には、あらかじめ “love scam” の手口を知っていた者もいたが、感情が判断を曇らせ、最終的にシンジケートの罠に落ちてしまった」

長官によると、2022年には、合計792件の “love scam” 事件が記録され、被害総額は5,620万RMに上った。2024年は6月時点で、249件の事件が記録されており、被害総額は 1,280万RMに達しているという。

オンラインで知り合った相手に対しては注意を払い、甘い言葉に簡単に流されないよう警告した。

「実際に会ったことがないのに、金銭を要求してくる場合、オンラインの交際や恋愛は詐欺であることに気づくべきだ」

退役した銀行員が被害者に

警察によると、退職した銀行員が ”love scam” シンジケートの被害に遭い、198万リンギットの損失を被った。

64歳の被害女性は、ここブキット・ジェルトン (Bukit Jelutong) で、荷物の受け取りに関連した詐欺に巻き込まれ、昨日午後4時10分に警察に届け出たと、セランゴール州警察長官のダトゥク・フセイン・オマール・カーンが発表した。(Selangor police chief Datuk Hussein Omar Khan)

「荷物を引き取るために、この女性は5月以降、12回にわたり、指示通りに12の異なる口座に送金を行った」と同氏は本日の声明で述べた。

また、同氏は市民に対し、このような詐欺に簡単に騙されないように注意を促し、SNS上で見知らぬ人とやり取りすることを避けるよう呼びかけた。

「SNSで知り合った人を簡単に信じてはいけない。金銭取引を行う前に必ず確認し、電話番号や口座番号はhttps://semakmule.rmp.gov.myで確認してください」。— ベルナマ

筆 者
筆 者

この記事では、犯人が何を理由に送金させたのかについて全く説明していません。

つまり、「言わなくてもわかるでしょう」という意味なのでしょう。

何らかの口説き文句で、自分の資産を守ろうとする意識が飛んでしまったのでしょう・・・

最後まで参照いただき、ありがとうございます。

以下は、このブログで紹介したマレーシアの「詐欺」情報です。未読の方は、自己防衛のためにもご一読ください。


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