この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。
碧桂園の前回までの情報はこちら
何かと話題の多い碧桂園です。
先日は、ジョホール州の通称ゴーストタウンであるフォレスト・シティー(森林城市)にカジノを設営する計画(しかもアンワル首相が馬国の大富豪2名と協議した)という不思議なニュースが流れて、首相が慌てて否定しています。
その森林城市の15兆円の開発投資の6割を受け持つ中国不動産の碧桂園は、既に外貨建て債権でデフォルトを起こし、最近は中国国内の社債の返済もできず、来る17日に香港の司法期間において、不良債権の最初のヒアリングが予定されています。
さらに、去る6日に Bloombergが明らかにしたのは、人民元の社債問題です。
何が起きているかというと、日本円換算で約14億円の碧桂園の人民元の債務(社債)の利息の支払い期限が、この記事を投稿している2024年5月9日に切れるという事態があり、今のところ碧桂園は、この利息を支払っていません。
この記事は、5月6日付けの Bloomberg News の日本語版を参照して投稿しています。
源題:中国碧桂園の社債利払い期限、政府の債券保証プログラムの試金石に
Bloomberg News 2024年5月6日 17:26 JST
また新たな碧桂園の債務超過
5月9日に支払い期限が来るのは人民元による社債2本の利息計6,595万元。
日本円ではおよそ14億円に相当する利息です。
これまで、外貨建ての債権の利息が払えず、事実上のデフォルトに陥り、中国の国内の債権についても債務不履行が続いて発覚している碧桂園は、現在のところ、この利息の支払いを終えていないため、Bloolbergをはじめとする各メディアがこの問題を取り上げています。
今回の債券には中国の保証制度が関与
総額14億円相当の2つの債権については、これまでと大きく違う背景があります。
いずれの債券も、中債信用増進投資(China Bond Insurance)の保証を受けているのです。長い名称なので略して CBI とします。
FBIとは、民間デベロッパーの資金繰りを支援するため中国当局が2022年8月に導入した経済支援プログラムの中心にある保証機能。比較的新しい保証制度です。
この経済支援プログラムを利用した中国の不動産デベロッパーのうち、保証を受けた債券の支払いが滞った企業は皆無。
CreditSights(クレジットサイツ)のシニア・アナリスト、ツェリーナ・ツェン氏は「碧桂園の販売成約額が激減していることを考えれば、同社に利払いを行う現金と意思があるかどうか疑問。しかし、支払いを怠れば、債券保証プログラムに対する市場の信頼感が揺らぐことになるため、中債信用増進投資が介入すると予想している」としています。
CreditSightsは、世界最大級の投資コンサル。約15,000人の金融専門家、信用リスクを評価するツール、独立したリサーチ、包括的な市場評価を提供し、十分な情報に基づいた信用リスク判断を提供しているという定評がある。世界の1,200を超える発行元のタイムリーなデータ、ニュース、推奨事項、公平な分析を提供して、市場参加者がより多くの知識を得て、より良いリスク判断を行い、最終的には価値創造を実現できるように支援している。 出典(Wikipedia “CreditSights”)
今後期限がくる保証付債券はどんな内容か?
中債信用増進投資 (China Bond Inurance) によって保証された碧桂園の債券
発行日 | 発行額(人民元) | 表面利率 | 償還期限 |
2022年9月 | 15億 | 3.2% | 2025年9月 |
2022年12月 | 10億 | 4.3% | 2025年末 |
2023年5月 | 9億 | 3.95% | 2025年5月 |
2023年5月 | 8億 | 3.8% | 2025年5月 |
最後まで参照いただき、ありがとうございます。