【MM2H情報】SQ321 CAT型乱気流に注意

MM2H

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この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。

空の旅には乱気流はつきものですが、

筆者自身、「乱気流」は日本国内のフライトで一度だけキャビンの天井にあためをぶつけるほど激しい縦揺れに遭遇しました。

日本と馬国の間のフライトの場合、特にこれといった乱気流に遭遇した記憶はありませんし、他の国へのフライトでも、若干揺れた程度のものは数々ありましたが、それほどのものではなっかったと記憶しています。自動車旅行の方がよっぽど危ないという印象です。

クリア・エア・タービュランス(CAT)という気象現象については、今回の全国紙の記事で初めて知りました。以下にご紹介します。

調べてみると、日本語では、「晴天乱気流」と呼ぶのだそうで、これは、別名「エア・ポケット」だそうです。

筆者は、「エア・ポケット」というのは 漠然と「無風状態」のような印象を持っていたのですが、これは全くの誤認だったようです。

このことを「知っている・知らない」によって、今後のシートベルト着用の心構えが違ってきそうです。

シートベルトが大怪我を防ぐ

Heroic pilots save SQ321, chilling reminder to keep seatbelts on

By Bernama – May 23, 2024 @ 11:29pm New Straits Times

シンガポール航空フライトSQ321の英雄的なパイロットたちは称賛に値する。

激しい乱気流がフライトを襲った際、パイロットたちの迅速な行動により、228人の命が救われた。

一方、この恐ろしい事件は、安全性に対する関心を再び喚起し、乗客にシートベルトを常に着用するよう冷徹な警告を与えた。

航空機に関する研究によれば、世界の航空環境は40年前に比べて、乱気流も最大55%も増加してきている。

多数の負傷者

マレーシア人学生でSQ321の乗客であったザフラン・アズミル(29歳)は、シートベルトをしていなかった人々が宙に投げ出され、天井にぶつかった様子を語った。

ロンドンからシンガポールに向かっていたこのフライトでは、約30人の乗客が負傷した。不幸にも、75歳の英国人が心臓発作で亡くなった。

この事件は、目的地着陸時刻の90分前、離陸から約10時間後に、エーヤワディー盆地上空、高度37,000フィートで発生した。飛行機にはパイロットを含む18人の乗員と211人の乗客が乗っていました。

シートベルトの軽視

(すべてのフライトの)すべてのパイロットが、座っているときは常にシートベルトを締めるようにとアナウンスを行っているにもかかわらず、多くの乗客が、巡航高度に達しシートベルトサインが消えるとシートベルトを外してしまう。

このことは、着陸直前、または乱気流との遭遇を例外とする、通常の習慣となっている。

ところが、SQ321のケースでは、乱気流の警告はなく、ボーイング777-300ER機が激しく揺れた。

航行中の気象条件により乱気流はごく一般的に発生する。パイロットの迅速な行動と決断は安全な着陸を確保する上で重要だ。

航空機事故の調査には数ヶ月かかることがある。

今回の事例で、乗客が語ったことから推測できる一つのことは、安全手順を常に守ることの重要性だ。

Flight attendants show how to use safety devices and recommend emergency exits. photo by envato elements (all rights reserved)

客室乗務員が離陸前に行う安全デモンストレーションを思い起こすと。私たちは皆、窓の外を見ていたり、雑誌のページをめくったり、完全に眠り込んだりしがちである。

しかし、こういった数分間(の意思疎通)が、緊急事態発生時に大きな違いを生むことがあり、パイロットのシートベルト着用のアナウンスも含め、無視できない。

恐怖のCAT(晴天乱気流)

乱気流による死亡事故は非常に稀で、乱気流に遭遇すること自体は軽微な事件だ。しかし、予測不可能で不安定な大気の動きは生命に対する脅威である。

その一例が、雲がなく視覚的指標がないクリア・エア・タービュランス(CAT)だ。(Clear Air Turbulence )  誰もが不意を突かれ、パイロットが反応する時間も十分にない可能性がある。

記録によれば、SQ321はミャンマー沿岸のアンダマン海上空で英国夏時間(BST)の午前9時過ぎに37,000フィートの高度で巡航中、急激に6,000フィート下降した。

専門家によると、こういう場合のパイロットの反応が重要だという。

タイ・パイロット協会のティーラワット・アングカサクルキアット会長は、空が晴れていて飛行機のレーダーが異常を検出していない場合、突然の異常事態に反応できない場合がありうるとしている。(Thai Pilots Association president Captain Teerawat Angkasakulkiat)

同様に、クアラルンプール大学マレーシア航空技術研究所の航空学(航空および宇宙)のモハド・ハリドン・モハメド・スフィアン准教授も、SQ321のケースのように特定のCAT状況は検出が難しいことを認めている。パイロットの迅速な行動は称賛に値する。(Universiti Kuala Lumpur Malaysian Institute of Aviation Technology economist (aviation and aerospace) Associate Prof Mohd Harridon Mohamed Suffian)

「それでも、乱気流が発生しやすい空域については、航空会社が自主的に計算して、

乱気流発生の確率を予想すべきでしょう。」(Mathematical Model of Probabilistic Approach )

教授は、(地球の)気候変動がこの手の事象に関係していると指摘している。

「気候変動は、特定空域の気圧をランダムに変化させるので、風の大きさと方向が不規則になって、天候の変化を予測し難くするんです。」

 空の旅は最も安全?

経験豊富なパイロットであるデイブ・ウォルズワース船長は、X を通じて、SIAのフライトが遭遇した事態は、極めて稀であると発信している。(Captain Dave Wallsworth, an experienced pilot, through his X handle @DaveWallsworth )

ただし、(この事件は)そもそも空を飛ぶこと自体がダイナミックな行動であり、パイロットが対応している相手は、常に変化する大自然と気象条件であるということを、改めて思い知らされます。

だから、シートベルトサインが消えていてもシートベルトを締めておくことは重要なのです。

ベルトを締めることを不快に思うのでなく、不幸にして突然乱気流に遭遇した場合の大怪我を防ぐ手段と考えるべきなんです。

いずれにしろ、フライトによる移動は依然として最も安全な移動手段ですし、乗組員は(自らの安全を含めて)常に安全確保に最善を尽くしているので、ご安心願いたい。

Captain Dave Wallsworth, an experienced pilot, through his X handle @DaveWallsworth
Close up of man buckling son in back seat of family car, copy space . image photo by envato elements (all rights reserved)

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晴天乱気流

晴天乱気流(せいてんらんきりゅう、英:Clear-Air Turbulence 、略: CAT)とは、雲のような視覚的な兆候を全く伴わずに起きる気団の不安定な移動である。「エアポケット」と呼ばれることもある。

大幅に異なる速度で移動している複数の空気の塊同士が衝突する際に発生する。高高度(7,000-12,000m / 23,000-39,000フィート)ではジェット気流の周辺で頻繁に発生する。

また、山脈の近辺で発生することもある。晴天乱気流は肉眼でもレーダーでも見つけることができないので、回避することも難しい。しかし、シンチレーション計などの光学的に乱流を測定する装置を使えば、遠方から検知することが可能である。

この種の乱気流は航空機の航行には危険な存在である。風速や風向が急激に変化することで、航空機の翼で生じる揚力が急速かつ予測不可能に変化し、激しい揺れが起きてしまう。旅客機が乱気流に遭遇すると、機内で乗客や客室乗務員が体を投げ出されて負傷することがある。

出典:日本語版Wikipedia 「晴天乱気流」

最後まで参照いただき、ありがとうございました。

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