この記事は、本編【MM2H体験】の詳細記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。
2024年2月5日のNew Straits Times のオンライン報道を読まれた方は、次の記事が目に入ったと思います。
NSTviral: Netizens outraged over Minister’s MPV tailgating an ambulance
下手を恐れずに雑駁に訳せば
「NSTの炎上報告:大臣クラスの車両が救急車をテイルゲートした件でネット民が激怒」
馬国に長く住んでいる皆様、特に車を運転しているかたは、ピンとくると思います。
この国に住んで、「許せない」と思うことは、日本の「許せない」と比べて多いとは思いません。むしろ、泥酔したマナーの悪い輩や、凶悪な煽り運転などは日本の方がひどいのではないでしょうか?
それでも、「これはダメだ」といつも感じるのは、救急活動に無関係なドライバーによる救急車の「後追い」運転です。(車間距離をつめて救急車に繋がって走る行為)
マレーシアでも救急車が近づいてくれば、皆が速度を落としたり、停止したりして道を開けます。そこまでは日本とほぼ同じです。(日本の場合はきっちり停車するのですが、マレーシアの場合は徐行して道を開ける程度)
ところが、サイレンを鳴らして走る救急車が通る際、そのすぐ後ろに「他人」が極端に車間距離を詰めて追随して運転しているのです。やめてほしいですね。
緊急車両を「後追い運転」するマナーは最悪
この光景を最初に見た瞬間は、「事故に遭った人、あるいは患者さんの家族・知人が後を追っているのかな?」と思ったのですが、それにしても、後追いしているドライバーが妙に運転技術が高いことに驚きます。
ものすごく狭い車間距離で追随して走っているのです。それも、1台でなく、2~3台です。
馬国の知り合いが一緒に車に乗っている場面では、彼らが(ここぞとばかりに)勢いこんで解説してくれたものです。
「これは赤の他人が、救急車の優先特権を利用して他の車を追い抜く常套手段。マレーシアの運転マナーの悪い例だ。」
筆者はこれを目撃するたびに、我がセカンド・ホーム・マレーシアの「民度の低さ」に絶望的な悲しさを感じたものです。
これをやっているのは、どんな人種のどんなやつなのか?顔が見てみたい。
なぜ、警察は取り締まらないのか?あんなに車間を詰めて衝突したらどうするつもりなのか?
もっと悲しいのは、救急車が通るたびに「必ず」これを目撃することです。
実体験から
筆者の家内が、沸騰させた水道水を飲んで、ビールス性の毒物にやられて倒れこんだことがありました。
交通量の激しい幹線道路沿いのコンドミニアムだったので、救急車を呼んでも20分待たされました。後で思えば、自分の車で病院に移動した方が早かった。
ようやく到着した救急車に家内が乗ると、「同乗できるのはあと一人だけ」ということで、そこで筆者の長男が同乗。そして筆者は自家用車で救急車に続いてコンドミニアムの敷地を出ました。この後、とんでもない状況になるとは知らず・・・
コンドミニアムの門をでて公道に出ると救急車がサイレンを鳴らして病院を目指して進みます。
すると、驚いたことに、他の車が、ものすごいスピードで救急車と筆者の車の間に「割り込んで」きました。それも1台ではないのです。
さすがに頭に血が上りました。しかし、ここで危険な運転をして二次災害になっては意味がありません。筆者は、割り込みドライバーに挑むことはせず、できる範囲で救急車を追います。
しかし、割り込んで来る車は2台、3台、4台と増えていき、最後には救急車と筆者の車にはかなり離れてしまいました。
幸い、長男が携帯電話で到着した病院を連絡してきたので、はぐれることにはならなかったのですが、筆者が病院に着くころには、家内は既に診察室に入っていました。診断結果はヘモグロビンの異常減少で「即入院」でした。
これが、典型的な救急車のTailgating (テイルゲイティング)行為です。
これは、筆者のMM2H体験の中で、恐らく最悪の記憶です。
暴力を極端に嫌い、人を指さす行為さえご法度の、平和的なマレーシアの人民が何故このような暴挙を行うのか?
こんなことを許している限り、マレーシアは絶対に先進国の仲間入りは出来ません。絶対に取り締まって根絶していただきたい。
こともあろうに「大臣の車両」が救急車をテイルゲイト?
2月5日の記事は次のような報道でした。(要約)
- “Meteri (Minister)” (大臣)のエンブレムを付けた高級車が、救急車を「テイルゲイト」して交通渋滞を抜けている様子が目撃され、ネット民が激怒
- この場面は、交通事故で6時間待ちの渋滞となった高速道路(某所)で目撃され、Facebookからツイッター(転じて”X”)に転送されて炎上。
- いったい、どの大臣の車なのかつきとめて糾弾しろという声が飛び交っている。
- NST紙は、この車両の使用者である大臣をつきとめてコンタクト済であり、回答を待っている。
大いに、問題視して、マレーシアの道路からテイルゲイティングを根絶していただきたいものです。しかし、一国の大臣がこれをやっているようでは、お話になりません。
参考 Tailgating (テイルゲイティング)とは
「テイル・ゲイティグ」は、道路走行中の運転マナーに関する用語。自らの車の前を走行する車両との車両間隔を、故意に狭めて走行すること。先行車両が急停車した場合に衝突するリスクを伴う危険行為である。
安全な車間距離は、走行している車両の速度、天候、視界、その他の状況に依存する。
「テイルゲイティング」を日本語にした単語は存在しないと思います。そんな単語は日本では不要だからです。Wikpediaで Tailgating を調べると英語版では出てきますが、同じ単語の日本語の記事を選択すると「幅よせ」とか「あおり運転」といった記事が出てきます。
欧米系の素材サイトで tailgating で写真を検索すると、野外で車のハッチバックを開けてピクニックばりの食事会をしている写真が沢山ヒットします。こちらは健全です。
最後まで参照いただき、ありがとうございました。関連記事を紹介します。
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