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この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。
ここに紹介します2つの報道は、馬国で働く外国の専門職(エキスパトリエイト)と、日本で働くマレー語教師についての最新情報です。
馬国という国が、外国から入ってくる専門職、例えば、寿司職人だったり、ロケット工学やAIの専門技術者、についてどう考えているのか?(学者、産業界、雇用組合)
そして、日本で働いている、マレー語教師が語る、マレー語の需要増についての興味深い話です。
生成AIで日本語化された文章の見直しと改善に四苦八苦しましたが、内容が良い記事でしたので、抜粋せずに全文を紹介することにしました。
ご参考になれば、大変嬉しいです。
エキスパトリエイトを惹きつける馬国事情
Malaysia a magnet for expats
マレーシアが、熟練の外国人専門家、いわゆる「エキスパトリエイト」を惹きつけている、入国してきている外国人の数がパンデミック前の水準を上回っている。
入国管理局のデータによると、昨年1年で計154,155件の「エキスパトリエイト・パス」(外国人向けの入国査証)が発行された。2018年以来の高記録となった。
第1四半期の実績でも、昨年同期の32,947件を上回る38,197件のビザが発行されている。
先進技術の熟練者が足りない
マレーシア雇用主連盟の会長 Datuk Dr Syed Hussain Syed Husman氏は、雇用主がしばしば外国の専門家を雇うことを余儀なくされている理由として、一部の職種の技能要件と国内人材の技能の不一致を指摘している。
航空宇宙、製造(食品加工)、建設などの業界では、機械学習、自動化、データ分析などの新しい技術に特別な専門知識が必要だ。
会長は、マレーシアは隣国からの熟練した経験豊かな労働者との競争にも直面していると述べている。
「航空宇宙分野の雇用主は熟練者をリクルートして引き留めることに四苦八苦している。人材不足で業界の需要に対応できていない。」
ここで言う「エキスパトリエイト」とは、短期契約でマレーシアで働くことが許可されている非市民、永住者以外の熟練専門家のことである
ここ数年の外国人雇用の上昇トレンドについて、様々な要因がある。
特に新しい革新技術についての熟練者の欠如がその1つ。
「(マレーシアの)高等教育機関は、教育プログラムが国内市場が求める最新のスキルに対応していることを担保する必要がある」(Syed Husman会長)
マレーシア国内の人材を嫌っているわけではない
マレーシア労働組合会議の会長 Mohd Effendy Abdul Ghani氏は、各企業は「高度な技術を持つポジションに適した候補者を見つけられない場合」に限り、海外労働者を雇用しているとしている。
「事実、国内の企業は作業許可、文化的な問題、潜在的な言語の障壁に関連する問題を避けるために、地元の雇用を優先している」
統計局の2023年第4四半期報告書によると、高度な技術を持つ労働者の分野におけるマレーシアの労働力の割合は、25%にすぎない。
報告書によれば、マレーシア人の技能の大多数は、セミ・スキル(半熟練)のカテゴリーであり、ここでは、62.7%以上をマレーシア国民が占めている。
熟練外国人の流入はポジティブな経済効果
サンウェイ大学の経済学教授であるDr Yeah Kim Leng氏は、外国人の数が増加していることはマレーシア経済には追い風であるとしている。過去数十年間、外国人の雇用は減少傾向だった。
「外交人熟練者の減少は、結果的に、外国からの投資の減少に繋がる。
「過去2年間の外国人の雇用数の増加は、海外からの投資の増加を確認できるポジテイブな指標だ。」
ビジネスの信頼性、国内支出と投資、高級物件、自動車、耐久消費財市場において、国内観光、教育、その他の家庭サービス、地域経済に対してもプラスの影響がある。
外国人は主に重要な業務を管理し、地元の従業員をトレーニングし、海外の知見を移転させるために招聘されていると述べ。
「海外の高額投資の増大に比例して、外国人はマレーシア人を育成し、キャリアの向上の機会を提供する。人材の流出問題を抑制する重要な役割も果たす」
外国人の流入は、高級物件の賃貸市場において、マレーシア経済に貢献するかもしれない。
「為替が ”リンギット安” なら、母国の通貨で支払われる外国人の購買力を向上させる」
直接および間接的な税金への貢献に加えて、日々の消費と支出力は地元の製品を促進するはずだ。
雇用の本質的問題は仕事量にある
一方で、経済学者 Dr Geoffrey Williamは、高度な技能の分野の労働力不足が問題の本質とは考えていない。
「マレーシアの人材の技量不足が問題なのではない。問題は、仕事の不足だ」
「マレーシアでは、約200万人のアンダーエンプロイメント(※)がある。この200万人は技能を持っているが必要とされていない。」
※ アンダーエンプロイメントとは、不完全雇用、則ち、自らの能力以下の仕事に従事している状態を意味する専門用語。
孤高のマレー語教師、日本で大活躍
Malaysian teacher, Faridah Mohamed, raising profile of Bahasa Melayu in Japan
Saturday, 11 May 2024 10:01 AM MYT malay mail
ファリダ・モハメッド女史は、日本でマレー語を教え、マレー語の知名度を高めるために、教育者としてのキャリアの大半を日本に捧げてきた。
女史は現在65歳だが、退職は考えていない。今も、東京外国語大学の言語文化研究センターの特別講師である。外大も、彼女との契約をさらに4年間更新したばかりだ。
元サバ州コタキナバルの高校教師であるファリダ女史は、1989年に初めて東京に足を踏み入れて以来、この国を第2の故郷と考えている。マレーシアの「ルック・イースト政策」の下で選ばれた最初の公立校教師の一員で、当初は日本語研究の1年コースを受講していた。
「コースを修了した時点で、千葉県の明海大学から日本語と日本文化の学位を取る4年間のコースのオファーを受けたんです。」
これで、彼女は日本語を流暢に話すようになり、読み書きもできるようになった。
「バハサ・マレイを教えたり、日馬・馬日の翻訳、校正、学校や民間企業向けの吹き替えなどのアルバイトの依頼をたくさん受けました。」
また、ラジオやドラマの脚本、ドキュメンタリーの翻訳の依頼も受け、日馬・馬日両方の辞書をいくつか編纂し、初級および中級の日馬会話の本も執筆したという。
「特に正しい文法を大事にしてきました。日本の人々に馬国の言語を教えることが楽しかった。だから、どの仕事も断りませんでした。当時、こうした機会に興味を持つマレー人がいなかったので、競争もそれほどありませんでした。」
1989年の1年間コースを修了した後、日本残留を決めた理由について、バハサ・マレイの世界での知名度を高めるという熱意に駆られたという。
2児の母でもあ就業は容易ではなかったが、「この国に膨大なマレー語教育の需要があったので」
経済的な逆境にも遭った。留学当時、公務員教師であった彼女は、日本に滞在することを選んだ時点で、マレーシア政府に対して補償金を支払わなければならなかった。それでも、教師や翻訳者としてのアルバイトで得た収入で支払いを済ませることができた。
「今は、マレー語と日本語の双方の育成スキルと専門知識を持っています。日本国内では知名度もあるんですよ」
東京のICU(国際基督教大学)で比較文化研究の修士号を取得している。
ファリダ女子は、今後、マレーシア政府や大学が、より経験豊富で質の高い教育者を日本に派遣し、この国でマレー語をさらに推進することを望んでいる。
「日本人のマレー語への興味は、20年〜30年前と比べてますます高まっています。マレー人以外の教師がバハサ・マレイを教えることもありますが、文法や語彙に関するスキルが正しくない場合があり、時々混乱しています」
日本の大学や教育機関が、教師不足を理由にマレー語のコースを中止せざるを得なくなることを危惧する。
マレーシアに戻る予定について、ファリダ女史は、「専門知識やスキルが必要とされる限り、あるいは仕事を継続できる後継者が見つかるまで、日本に留まるつもり」と答えた。
この人は、「お金」目当てではなく、人に喜ばれる仕事を目標にしていますね!
本当に頭が下がります。筆者と同年代。頑張ってほしいです!
最後まで参照いただき、ありがとうございます。