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1月末に就任された「イブラヒム・イスカンダル17代国王」は特別な存在です。
理由は5つあります。
- マレーシア人の父とイギリス人の母から生まれました
- ジョホールの森林城市プロジェクトの株主です
- 1958年の生まれでです
- 米国軍の訓練を受けています
- 馬国の汚職防止政策に非常に前向きです
話題が王様なので、ライセンスがリリースされていない写真をやたらと掲載するのは控えました。採用した写真は何れも Wikipedia で public domain指定のもの、あるいは Wikimediaの creative_commons のライセンスで掲載をゆるされているものです。
では、ひとつづつ解説します!
国王の「産みの親」は英国の女性
イブラヒム・イスカンダルの母は、Josephine Ruby Trevorrow (1935-2018)。彼女は英国で生まれ、イスカンダルの父である当時のジョホール州スルタンと英国の大学で遭遇しています。(後日離縁して英国に帰国)
ご母堂は、婚姻を機にイスラム名も持っていますし(wikipedia 等で参照可能)他界後は、マレーシアの墓地に埋葬されているそうです。
母がたではあるが、英国の血が入っているという事実は、マレーシア国民の場合決して悪い印象は持たないはずです。
歴史が物語るように、大英帝国はマレー連邦統治の時代も、基本は無血統制を旨としており、人民を殺戮するようなことはしていません。大戦時にマレーを見捨てて撤退した経緯もあるが、結局は連合国として戦勝国になって戻ってきています。
森林城市のスポンサー
残念ながら現在は「ゴーストタウン」にある Forest City ですが、このプロジェクトの6割の資本を受け持つ碧桂園が、まだがんばっていて、中国の一部の事業を売却しながら持ちこたえている状態です。
イブラヒム・イスカンダル氏が国王になることで、この巨大都市計画にどのような変化が起きるのか、非常に先行きは不透明ですが、興味深いことは確かです。
14兆円の投資規模の40%がマレーシア資本なのですが、そのうち、新国王の資本が幾らふくまれているのか、今のところ情報がありません。
森林城市のプロモーションについては、過去に一度「長老の」マハティール前首相から「まれーしあ人の利益にならない」ということで反対されているので、今後の展開に微妙な影響を残していますね。
1958年生まれ
17代国王はこの年の11月に生まれています。実は、筆者の生年と同じ「戌年」です。
1958年(昭和33年)に生まれたのは、
八神純子 シンガーソングライター
石川さゆり 演歌歌手
未唯mie 歌手・ピンク・レディー
萬田久子 女優
桜田淳子 歌手・女優
森昌子 歌手
岩崎宏美 歌手
小宮悦子 ニュースキャスター
岡田斗司夫 作家
原辰徳 プロ野球
陣内孝則 俳優
高橋ジョージ ボーカリスト
玉置浩二 ミュージシャン
原田美枝子 女優
小室哲哉 音楽プロデューサー
外国では
アンディ・ギブ ミュージシャン(ビージーズ)
プリンス ミュージシャン
ロザ・モタ マラソンランナー(モロッコ)
マイケル・ジャクソン ミュージシャン
シャロン・ストーン 女優
マドンナ ミュージシャン
ヤスミン・アハマド 脚本家・映画監督(マレーシア)
この他にも、(筆者を除き)才気あるれる人財が沢山出生している1958年です。ここに列記したのは、筆者が特に先発した有名人・有識者のみとさせていただきました。悪しからずご了承ください。
米国軍の訓練を受けている
詳細を調べたり開示することはできませんので、英語版の Wikipedia の情報だけをここで紹介します。他のスルタンはこういう経験はしていないと思いますが、どうでしょうか?
… also received military training in the United States, at Fort Benning, Georgia, and later at Fort Bragg, North Carolina.
Wikipedia “Ibrahim Iskandar of Johor” 2024.02.15 12:14JST
汚職防止政策に非常に前向き
過去半年の報道の中で、イブラヒム・イスカンダル氏は、馬国内の不正については、「自分が国王に成ったら徹底して取り締まる」と明言しています。
具体的な内容として、既に、MACCとペトロナスは、私が国王になったら「国王の直下で管理したい」とまで発言して、すこし炎上気味になっています。(MACCは解りますが、なんでペトロナスが出て来るのかちょっと不思議)
この時は、長老のマハティール前首相が、「国王の内政干渉はほどほどでよいのだ」といった発言をしたことで、沈静化しています。
今後の新国王の腐敗防止、汚職防止運動に注目が集まります。
第17代国王の紹介(英国の新聞社)
英国の INDEPENDENCE紙のオンライン報道(2024年1月31日)を要約しました。
マレーシアの17代国王に、ジョホール州のスルタン イブラヒム イスカンダル氏が就任した。マレーシア独自の輪番君主制によるものだ。
マレーシア国王は実質的な権限はないが、近年は政治的混乱が続いたことで国王の影響力が高まっていた。前国王は首相任命などの裁量権を使い、政界で重要な役割も果たしている。
新国王のイブラヒム イスカンダルは、ジョホール州の統治者。彼は国民との交流のために毎年ロードトリップを行うなど、親民的な姿勢を見せている。また、不動産や鉱業など幅広い事業を手掛けている。
イブラヒム イスカンダルは政治に対してオープンな姿勢を取っており、現在首相を務めるアンワル イブラヒム氏との良好な関係を築いている。
また、ジョホール州と隣国シンガポールとの関係強化のため、両国間の特別経済区設置を提唱している。
国王の役割は主にイスラム教の守護だが、イブラヒム イスカンダル氏はこれまでとは異なり、マレーシア政治において活発な役割を果たしていくことを期待されている。
参考 輪番君主制
System of Rotating Monarchy
馬国の国王は、マレーシアを構成する13の州のうち、ボルネオのサバ州・サラワク州、マレー半島部で君主が存在しないペナン州・ムラカ州(マラッカ州)を除いた9州の君主(スルタン)が輪番で5年任期で君臨する。クアラルンプールに国王の城(イスタナ・ネガラ)。
9州とは、ジョホール州・ケダ州・クランタン州・ヌグリ・スンビラン州・パハン州・ペラ州・プルリス州・セランゴール州・トレンガヌ州である。
輪番であるから同一の者が2回選出されることもあり、第5代と第14代国王には、アブドゥル・ハリム・ムアザム・シャーが就任している。
出典:wikipedia 「マレーシア国王」
最後まで参照いただき、ありがとうございます。
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