【マレーシア教育】馬国のTVETが変える就業環境

馬国

大学を出たけれど仕事が無い。

そういった社会的な矛盾に悩む若者は沢山います。日本でも就職難の時期は大卒であることの意義が問われる場面もありました。

そんな中で、馬国政府は、TVETと言う職業訓練系のコミュニティー・カレッジを取り巻く就業プログラムを展開していて、その先進的な活動は、日本も大いに参考にすべき内容だと思いました。

参考記事を2つあげたいと思います。ひとつは、伝統的な高等教育への道であるSPM資格のお話、そしてもう一つは、SPMを取り巻く教育システムに大いに疑問を投げかける有識者の評論です。

馬国政府が強く認識して来る課題は、学生の就職だけではなくて、この国全体として「熟練者」が不足していると言う事実です、次の記事がこの課題を紹介しています。

ここで紹介するTVETプログラムは、SPM資格を取得できても、高額な公立大学の学費の費用対効果を評価できない国民や、先進技術の熟練者を国民からリクルートできない馬国の雇用者の悩みを、総合的に調整・解決するアイデアです。

日本も、やがては学歴偏重の企業、世襲制偏重の政治から卒業して、真の Fit to Purpose がバランスよく確立した社会に成長して欲しいですね。

TVET は新たなキャリア・パス

TVET rising as career path

By Luqman Hakim – June 13, 2024 @ 7:01am New Straits Times

TVET の解説書を紹介するアンワル首相と政府首脳陣

技術教育と職業訓練(TVET)は、有望なキャリアパスとして浮上している。

Technical and Vocational Education and Training (TVET)

人的資源省の政策副次官ダトゥク・ノリソン・ラムリ氏は、TVETがキャリア設計の主要な選択肢として注目度を上げていると述べた。(Human Resources Ministry deputy secretary-general (policy) Datuk Norison Ramli)

「ナショナルTVETキャリアカーニバルを通じて、最速で就業機会を提供しています。

「今日(6月8日)だけで、4人のTVET卒業生が航空およびドローンの分野で、仕事を決めています。月給は2,000RM以上です。」

女性副次官の発言は、先週土曜日、クアラ・ランガット産業訓練所(ILP)で開催された2024年ナショナルTVETデーおよびナショナルTVETポリシー2030の発表イベントでのものだ。(the 2024 National TVET Day  and National TVET Policy 2030 launch at the Kuala Langat Industrial Training Institute (ILP))

National TVET Policy 2030 は、(1) 国際級の品質と教育科目、(2) 効率的かつ生産的な産業界との協力関係、(3) TVETを持続可能にする資金調達、(4) 主要なキャリア選択としてのTVET促進、等、合わせて5つの戦略的推進要綱を概説しています。

例年6月2日に開催される National TVET Day は、今年は学生の参加を確保するために6月8日に祝われた。12の省庁が関与する477の活動を含む1ヶ月のプログラムはある。

ノリソン副次官曰く、これまでに 3,000 の求人が提供され、祝典の日には 20社の雇用主が参加した。

「1ヶ月間で75の雇用主が参加し、すでに約762人の卒業生が就職できており、他の人々は2次面接に進んだところです。

「キャリアパスを決めかねている方は、我々のウェブサイトにアクセスして、利用可能なプログラムのリストをご覧ください。また、学生が興味を特定し、適切な分野を選択するのを助けるための心理測定テストも提供しています。」

副次官は National TVET Policy についてさらに言及し、産業界のパートナーとの協力が意思決定プロセスの要であると付け加えた。

「トレーニングモジュールを設計する際、学生が過不足無く関連するスキルを習得できるように、産業界からの意見を求めています。たとえば、自動車や電気保守の分野 (automotive or electrical maintenance sectors) で特定のスキルが必要な場合、必ず特定のスキルに応じたトレーニングを提供します。

「我々の機関も最新の技術と設備を必要としています。アフマド・ザヒド・ハミディ副首相は、古くなった設備を更新するためにさらなる資金を要請しました。」Deputy Prime Minister Datuk Seri Dr Ahmad Zahid Hamidi 

クアンタンILPの学生であるアミルル・アシュラフ・ザカリアさん(20)は、TVETの学習プロセスが実践的かつ包括的であることを認めている利用者だ。

彼は熱心にメカトロニクス分野でのキャリアを追求しているが、TVETは現在の雇用市場の需要に合致していると言う。

画像はイメージ素材です。 image photo by envato elements (all rights reserved)

「最近では、仕事を探す際に、人々(雇用者側)は単に証明書を見るだけでなく、スキルも見ます。だから、TVETは勉強を続けたいけれどどこに行けばいいかわからない人にとって良い選択なんです。」

ペラ州、イポ市のナベーナ・ムラリさん(21)は、TVETは、多くの利点を学生に提供してくれると強調する。

「TVETのプログラムには参加手当、無料の食事、飲み物、無料の宿泊施設が含まれています。若者が教育オプションを探る上でTVET体験は手頃で魅力的です。」

原文より:These include allowances, free food and drinks and complimentary accommodation which make the TVET experience both accessible and appealing to young people exploring their educational options.”

彼女にTVETと伝統的な公立大学のどちらを選ぶか尋ねたところ、建築プログラムに在籍しているナベーナさんは、TVETの多様なコース提供と新しいことを学ぶ機会の方を挙た。

「IT、TPM、建築など、多くのコースが提供されています」

Community college (Malaysia)

マレーシアのコミュニティカレッジ(マレー語: Kolej Komuniti)システムは、多岐にわたる技術教育および職業訓練(TVET)コースを提供しています。対象分野には、会計、建築、建設、工学、製図、起業、ホスピタリティ、個人サービス、マルチメディア、視覚芸術が含まれます。

マレーシアのコミュニティカレッジは、教育省(MOE)によって管理されており、Jabatan Pengajian Kolej Komuniti(英語: Department of Community College Education)がその運営を担当しています。

The community college (Malay: Kolej Komuniti) system in Malaysia provides a wide range of Technical and Vocational Education Training (TVET) courses. Disciplines covered include accounting, architecture, construction, engineering, draughting, entrepreneurship, hospitality, personal services, multimedia, and visual arts.

Community colleges in Malaysia are administered by the Ministry of Education (MOE) via the Jabatan Pengajian Kolej Komuniti (English: Department of Community College Education).

出典:英語版 wikipedia “Community college”

最後まで参照いただき、ありがとうございます。

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