【MM2H体験】おすすめ情報(48)馬国の紅包

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筆者が最初にアンパオの習慣に直面したのは、華人の天才商人が経営するプラント資材の問屋業に雇われた時代(2004年頃)です。

問屋業を初めて以後、最初の春節(旧正月)が来ると、突然車内の中華系の女性社員が嬉しそうに「○○さん、アンパオ!アンパオ!」と連呼して手のひらを上にして筆者に詰め寄るのです。

春節の何たるかも、ほとんど知らなかった筆者は当惑しました。何の準備もしていなかったのです。

話を聞けば、何のことはない、日本の「お年玉」とほぼ同じ話だったのです。

「ほぼ同じ」というのは、つまり「アンパオ」の場合、

  • 赤い色の袋に入れて渡すもの(袋はそこらじゅうで売っている)
  • 袋に入れるのはRM1かRM5程度の「小銭」
  • 渡す相手は子供に限定されない。基本的に年上(上司)が年下(手下)に渡す
  • 金持ちが、貧しい人に渡す「施し」とは全く違う

ということです。

目的は春節を祝って、休暇が取れる、新たな一年を迎えられる「喜びを共有する」といった「軽い」もので、宗教色もないし、堅苦しい儀礼的な作法を守るための習慣ではないということです。

50代の管理職系社員としての手間は、おそらく、赤い袋をたくさん準備することと、RM1かRM5をたくさん集めておいて、春節になったらいつでも他人に渡せるように鞄に入れておく必要があることでした。

マレーシアで特に華人女性に渡す機会が多かったのは、特別な文化や習慣ではなく、もらうお金が小銭であっても、お祝いとしてもらうことに幸せを感じる感性だと思います。

上司や年上の人に渡す必要はなさそうです。筆者も社長や重役に渡した記憶はないです。当然ながら、人の目があるところで、管理職や役人に「アンパオ」を渡すのはやめましょう。つまらない誤解を与えかねません。

ちなみに、マレー人から「アンパオ」をせがまれることは、まず持って滅多にございません。渡しても、渡さなくても何ら問題はないようです。

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中国社会でのアンパオとは何か

「アンパオ」という言い方は、馬国の華人メンバーがそういう発音をしているのを、我々日本人が勝手にカタカナにしただけです。

もとは「紅包」という漢字であり、標準的中国語表記(ピンイン)では hongbao と表記、台湾と福建の中国語で ang-pau ( a にアクセント)と呼ぶものです。

クアラルンプールの華人の皆さんは広東語を話すので、福建と広東はほぼ同じように ang-pau と発音するのでしょう。この辺りはもう少し調べてみる必要がありそうです。

今回全面的に参考にした中国語の wikipedia 「紅包」

中国語版の wikipedia の記述を、自然言語AIを使って、粗々日本語訳にして、訳出がおかしな部分を修正すると以下の説明となります。

紅包(英語で red envelope)とは?

紅包、または紅封包、広東語では利是(簡体字中国語: 红包; 繁体字中国語: 紅包; ピンイン: hóngbāo; 白話字: âng-pau)。

赤い封筒で作られた小さな贈り物の一種。中国の伝統的な習慣や漢字文化圏の祝賀行事でよく見られる。新春(拜年)、結婚式(婚宴)、誕生日(賀寿)などの機会に使われ、その色は中華文化では通常「喜び」と関連している。

マレーシアでは、こんな立派な袋は滅多に使いませんね。  photo by envato elements (all rights reserved)

東南アジアの一部や、中国系の人口が多い国々でも取り入れられている。 

紙の入れ物:紅包袋

初期の紅包は、毛筆の縁起の良い言葉が書かれた赤い紙を折り畳んで作られていた。明清時代には、銅貨を包む方法が現れ(压岁钱(yāsuì qián)と呼ばれるもの)、次第に紙袋に金銭を入れる現代の形態に進化していった。

最初の紙袋(紅包袋)は約1900年頃、印刷技術が広く使用されるようになったときに登場した。当時の紅包袋は非常にシンプルで、赤い紙にバターを印刷し、まだ乾いていないバターに金粉を付着させて、現代の金文字のような効果を出していた。パターンのデザインは、主にシンプルで縁起の良い文言が多かった。

photo of envato elements

2010年代半ばに、春節に特化したモバイルウォレットを備えたメッセージングアプリが登場した。紅包のデジタル版である。

仮想紅包 ( デジタル・アンパオ?)

中国本土のさまざまなインターネットプラットフォームは、春節期間にアプリ等のユーザーに対して「仮想紅包」を配布するようになった。「仮想紅包」は主に現金とクーポン券の2種類がある。

中国政府の通貨の電子化政策に合わせており、現実の通貨が信用を失った社会状況に適合したもの。一方で、脱税やマネーロンダリングの簡便な手段となっているという情報もある。

新年の紅包

毎年の旧正月の期間に、紅包を渡す習慣がある。紅包に入れる金額は通常、関係の深さに比例しており、贈り物を贈る人の前で中身のお金を取り出すことは礼儀違反。

広東、広西、香港、マカオなどの地域では、既婚者が未婚の親しい友人に贈ることが一般的で、「逗利是」と呼ばれている。ただし、現在、いくつかの地域では、同棲しているカップルや婚約しているカップル、未婚の親や中高年の未婚者にも紅包を贈ることがある。中国本土や台湾では、紅包は一般に親しい親戚や友達、または社会で働いている人々の間でのみ一般的で、学業に励む後輩にも贈らる。

香港の場合は、新年に紅包を贈る範囲が広い。例えば、近所の子供や普通の同僚などにも紅包を贈ることがあるが、金額は比較的少なく、単に縁起を担いだもの。香港やマカオでは、ビルの管理者や助手、レストランのウェイターなどにも紅包を贈る習慣がある。

一部の地域では、旧正月明け(仕事始めの初日)に、多くの組織や企業が従業員全員に「開工利市」を贈る。また、既婚の上司や幹部も、部下や若い同僚に対して利市を贈ることが一般的。

様々な紅包の表記。横文字はベトナム語です。 source wikipedia “red envelope”

現代、大多数の人が紅包に新紙幣を使うが、これは見た目が美しいだけでなく、新しい年を迎える象徴とも考えられている。従い、春節前には多くの銀行で現金引き出しの需要が急増する。この習慣により、造幣所にも新しい紙幣を追加印刷する圧力がかかる。環境保護主義者の一部は、この習慣が環境に対して有害であるとしており、香港政府とマカオ政府は2006年に、春節期間中には古い紙幣を使用するよう市民に提案した。

贺礼红包(賀礼紅包)(ご祝儀としてのアンパオ)

春節(旧正月)以外でも、祝賀の場面、例えば結婚式や新店舗の開店などで紅包を贈る習慣がある。贺礼红包の金額は、それなりに高額になるため、この種の招待状を頻繁に受け取る人々は、よくそれらの招待状を「赤い爆弾」や「罰金の請求書」と(ジョークとして)呼ぶことがある(またしても贺礼として紅包を用意しなければならないという意味)。

中国語版 wikipedia にある様々な紅包(これらは春節用) wikipedia 「紅包」

マレーシアでは、伝統的なマレー人はお金が入った緑色の封筒を渡し、イスラムの模様が施されています。これは、華人が節目の際に紅包を贈る習慣の影響を受けています。

紅包を利用した犯罪

紅包を使った贈与は、かつて華人がよく使う贈賄手段となっていた。

1950年代の香港では、政府職員に紅包を贈ることが日常の一部だったが、1974年に取締機関が設立された以降、紅包の贈与はほとんど見られなくなっている。

現行の法律によれば、公務員は親戚からの紅包は制限されず受け取ることができ、友人からの紅包は2,000香港ドルを超えてはならない。

その他の人からの紅包は1,000元を超えてはならず、公務上の関係や部下からの紅包の受け取りは一切許されていない。そして、紅包が贈賄のために使われる場合、誰であろうと、いくらであろうと、違法行為と見なされる。

香港と澳門の春節の期間には、いくつかの反社会組織が、財神や年桔、揮春、舞獅などを装い、事業者や市民に利市・金銭を要求する手口があった。

東アジアの国々では、手術前後に外科医に紅包を贈る習慣がある。この紅包の目的は、医師に特別なケアをお願いし感謝の意を表すもので、もともとは東アジア文化の中で礼儀と敬意の表現であったが、医師が患者から紅包を強要し、紅包が医師の主要な収入源となるなど、医患関係や良い習慣を損なう形に変質している。ほとんどの国で法的に禁止されてるが、完全に根絶することは難しい状況が続いている。

最後まで参照いただき、ありがとうございます。

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