【MM2H情報】KFC:低所得層の学生30名を支援

MM2H

アイキャッチ画像の写真は Sahludheen (@sahludheen)Kolkata, India の投稿作品(提供プラットフォームは Unsplash)

この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。

マレーシアでフライドチキンのKFCを話題にするときは、少し配慮が必要かもしれません。華人やインド人のコミュニティーなら、特に気にする必要はないですが、マレー人が中心の集まりの中ではKFCの話題は避けた方が良いでしょう。

なにしろ、パレスチナとイスラエルが戦争状態になった途端に、米国由来の食品産業は、強烈な反イスラエル集団であるマレーシア人社会から敬遠されることになってしまいました。

特に、このKFCの場合は、今年前半にパレスチナを攻撃しているイスラエル兵士に、フライドチキン等の食料を無償供与したというニュースが報道されると、マレーシアの反イスラエル勢力が一斉に「KFCボイコット」を叫び始め、

4月末には全国に800以上あるKFCアウトレットの108箇所の閉鎖を余儀なくされています。

驚いたのは、KFCマレーシアのオーナー格である巨大食品会社、QSR Brands です。

QSRは、マレー社会ではノン・ハラル系の鶏肉を扱ったビジネスで、政府からも認知されており、他にもピザなどのブランド系チェーン店を4つも経営しているイスラム系の大元締めです。QSR傘下のKFCが親イスラエル企業ということになるのは、極めて具合の悪い出来事でした。

しかし、このボイコット騒ぎは、イスラム系企業のQSRの陳情を受けた政府が静かに動いて、ボイコットを沈静化したようです。

実は、店を閉めた108の店舗では1300人の従業員が一時的に失業しており、この中の大多数はマレー人だったのです。

世界情勢に振り回された、KFCマレーシアのオーナー会社は、低所得層の学生が優秀でも大学の学費を払えないというジレンマを解決すべく、奨学金のスポンサーを請け負うといった施策に出ています。

KFCの大型奨学金プログラム

KFC Malaysia launches RM2.1 mil scholarship for 30 B40 students

The KFC Scholarship is open to all qualified B40 students until July 31.

July 10, 2024 @ 2:16pm  New Straits Times

KFCマレーシアが、マレーシアの恵まれないコミュニティの30人以上の学生を支援することを目的とした210万RM(約6,300万円)の「KFC奨学金」を開始。

この取り組みは、マレーシアの20の公立大学のいずれかで学士号を取得しようとするB40層の学生を対象としています。(initiative is meant for qualified B40 students aiming to pursue their undergraduate degree at any one of the 20 public universities in Malaysia)

ネット情報
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B40層とは、マレーシアにおける世帯収入の下位40%を表し、月収5,250リンギット未満の3.16百万世帯で構成されている。B40グループに提供される支援やインセンティブの中には、Sumbangan Tunai Rahmah(STR)と称する低所得世帯(B40)向けの現金支援があります。

奨学金は授業料に加え、毎月の生活費手当やKFCの食事券を含み、学生が勉学に集中できるように経済的負担を軽減することを目指しています。

生活費や教育費の上昇により、多くの家族、特に支援が行き届いていないコミュニティの家族にとって、質の高い教育を子供に提供することがますます難しくなっています。

事業主の声明

「マレーシア最大のファーストフードチェーンの運営者として、私たちが人々の生活を変え、コミュニティを向上させ、より公平な社会を創造しうることを認識している。KFC奨学金は、コミュニティへの投資と次世代リーダーの育成へのコミットメントを反映している。経済的な障壁を取り除くことで、質の高い教育への扉を開き、将来の経済発展に寄与することを目指している。」

QSR Brandsの最高経営責任者兼マネージングディレクターのネイチャル・カンナ:

(QSR Brands chief executive officer and managing director Nehchal Khanna)

「教育はより良い未来の基盤であり、マレーシアの未来のリーダーを育てるために不可欠です。教育の力は、心、手を動かし、全人的な発展を促進します。知識だけでなく、自尊心、信頼、自信、回復力を育みます。私たちが教育に投資することで、豊かなリーダーシップの基盤を築き、奨学金プログラムを通じて、若者、次世代のリーダーたちに明るい道を切り開くことを望んでいます。」

ネット情報
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QSR Brands (M) Holdings Bhd(QSR)は、マレーシアの垂直統合型フードオペレーター。QSRは、マレーシア、シンガポール、ブルネイ、カンボジアで850以上のKFCレストランを運営しており、また、マレーシアとシンガポールで500以上のピザハット店舗も運営している。

QSRのウェブサイト

KFCマレーシアの責任者であるチャンドラサグラン・ムヌサミ

(KFC Malaysia head Chandrasagran Munusamy)

「初のKFC奨学金を通じて、若い心を支援し、社会的および経済的な障壁を克服し、夢を追求し、国の発展に貢献するための基盤を提供することで、マレーシアの未来に投資しています。今後数年間で、より多くの若いマレーシア人に影響を与えることを期待しています。」

審査基準と締切

選ばれた学生は、QSR Brands による審査と選考プロセスを経ることになります。奨学金は、最大4年間学士号を追求する30人の学生の財政支援のために授与されます。

興味のあるマレーシアの学生は、KFC奨学金の詳細情報、資格基準、申請手続き、および締め切りについて、https://kfc.com.my/scholarship にアクセスして確認願います。

奨学金の申請は5月28日にKFCのウェブサイトで開始され、500件以上の応募がありました。締め切りは7月31日です。

尚、マレーシアの公立大学から無条件の入学許可書を受け取った学生は、7月31日までに直接https://kfc.com.my/scholarship で奨学金プログラムに応募することができます。

KFCマレーシアは、「Add Hope」や「KFC Feeding Programme」などを通じて、2007年以降、3,200万リRM以上を寄付しています。QSR Brandsは最近、28校の恵まれない学生を支援するために、200万RMの拠出を約束しました。

最後まで参照いただき、ありがとうございます。

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