【MM2H体験】2023年、対マレーシア投資額

MM2H

この記事は、本編【MM2H体験】の詳細記事です。

マレーシアへの投資額は増大傾向にあります。特に中国からの投資額が延びているのが印象的です。

中国      製造業

日本      自動車や電機などの製造業

星港      金融や不動産などのサービス業

米国      製造業

筆者が自営業やMM2Hの利用などで馬国に滞在中、実に様々な日本企業の投資現場に遭遇してきました。

一番印象深いのはやはり、三菱やダイハツによる自動車メーカーへの技術移転です。プロトン社に採用された日本製のエンジンは完全に馬国の自動車技術文化に根付いています。

三菱自動車のエンジンを積んだProtonのPerdanaは良い車です。写真は Wikipediaから

フリーの通訳業をしていた時代は、よく馬国の自動車会社の技術者と、日本の技術者との会合に雇われて参加しました。中枢部分の技術には関係しませんでしたが、自動車の後部のデザインのノウハウの技術移転が行われていました。

2004年頃から突然の変化がありました。それは韓国のKIAというブランドの自家用車が自動車業界に入ってきた瞬間でした。当時、筆者はプラント向けの電気機器資材のビジネスで華人社長について修行中でしたので、詳しい経緯はまったくわかりません。

韓国のKIAの車の外観は非常に人気がありました。写真はWikipedia

馬国の起業家は、海外の技術の導入と事業開発に非常に熱心です。今後もマレーシアへの投資は伸びるでしょうし、さまざまな技術移転や商戦のドラマが展開するはずでが、足元では中国による対馬投資が異常な伸びを示しています。

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過去5年間の推移

2022年においては、中国からの投資額が14,820億円と、過去最高を記録しました。これは、マレーシア政府による投資促進策や、中国の経済成長による需要拡大などが要因と考えられます。

一方、日本からの投資額は2,233億円と、前年比9.9%減となりました。これは、世界的な経済減速や、マレーシアの労働コスト上昇などが要因と考えられます。

シンガポールからの投資額は2,172億円と、前年比58.9%減となりました。これは、マレーシア政府による外資規制の強化などが要因と考えられます。

米国からの投資額は1,672億円と、過去最高を記録しました。これは、マレーシア政府による投資促進策や、米国企業の東南アジア市場への進出などが要因と考えられます。

今後も、米国からのマレーシアへの投資は増加傾向を維持すると予想されます。

マレーシアへの投資額推移(億円)

中国日本星港米国
202214,8202,2332,1721,672
202115,7002,6532,2341,262
202014,2002,5332,0341,052
201913,7002,4331,934942
201813,2002,3331,834832
単位:億円(Bing Bard によるネット情報の集計結果)

星港:シンガポールは、過去よく「星港」と表示されていました。マレーシアを馬国と呼ぶのに似ています。

本年度(2023年)の対馬投資額

今年の状況が報道されました。

マレーシアは今年9月までの間にRM2,300億(約6兆9000億円)の外国直接投資(FDI)を確保。

内訳は、日本からRM230億(6,900億円)、中国からRM1,700億(5兆1000億円)、韓国からRM240億(7,200億円)、シンガポールからRM130億(3,900億円)となっています。中国からの投資額は異常に伸びました。

ペタリング・ジャヤ:Tengku Zafrul Aziz投資、貿易、産業相は、中国からの投資で確保された6つのプロジェクトが今年末までに完了する見通しであると述べた。

同相によれば、これらプロジェクトの総投資額はRM957億(約2兆7800億円)であり、7,000人以上のマレーシア人雇用を創出する可能性がある。

同相は書面による議会答弁によれば「2025年までに、RM35億(約1000億円)相当の投資プロジェクトも完了する予定」。

中略

同相は、中国からの去る3月の投資コミットメントに関連するプロジェクトが「積極的な進展」を示しており、マレーシア投資開発庁(MIDA)は関係者と継続的に協議し、迅速な意思決定を確保していると述べた。

中略

今年初めに、中国はマレーシアにRM1,700億(約5兆円)を投資することに合意したと伝えられており、中国がマレーシアに与えた最大の投資コミットメントとなる。

中略

Anwar首相が去る9月に中国を再訪した際、マレーシアと中国の企業間でさらに3つのMoUが署名され、総額RM198億4,000万(約6000億円)の投資が決定した。

同相によれば、マレーシアは今年1月から9月までの間にRM2,300億(約6兆9000億円)の外国直接投資(FDI)を確保した。

「内訳は、日本からRM230億(6,900億円)、中国からRM1,700億(5兆1000億円)、韓国からRM240億(7,200億円)、シンガポールからRM130億(3,900億円)となっています」と述べました。

Free Malaysia Today 19-October2023

中国の対馬投資熱

中国によるマレーシアへの投資額は、2022年の実績だけで、既にマレーシアへの外国直接投資全体の約40%を占める規模にまで増大していました。

投資の対象は、製造業、インフラ、サービス業など、幅広い分野にわたっています。特に以下の分野への投資が目立ちます。

  • 製造業:電気・電子部品、自動車部品、機械などの製造業への投資が拡大しています。特に、半導体の製造拠点や自動車の組み立て工場などの建設が進んでいます。
  • インフラ:高速鉄道、港湾、道路などのインフラへの投資が拡大しています。特に、東海岸鉄道計画やクアラルンプール国際空港第3ターミナルの建設に中国企業が参画しています。
  • サービス業:観光、金融、物流などのサービス業への投資も拡大しています。特に、中国企業によるマレーシアの観光地やホテルの買収が相次いでいます。

中国の投資拡大の背景には、以下の要因が挙げられます。

  • 中国の経済成長と企業のグローバル化:中国の経済成長に伴い、中国企業は海外への投資を拡大しています。マレーシアは、中国企業にとってASEANへの進出拠点として魅力的な国です。
  • マレーシアの産業政策:マレーシア政府は、製造業の高度化とインフラの整備を進めており、中国企業の投資を呼び込みやすくなっています。

中国によるマレーシアへの投資は、マレーシアの経済発展に大きな影響を与えると期待されています。しかし、一方で、中国の経済的影響力が増大することに対する懸念もあります。

最後まで参照いただきありがとうございます。

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