この記事は、本編【MM2H体験】の詳細記事です。「おすすめ」のまとめ記事はこちらです。
ヨガに関する限り、「始めるきっかけ」は馬国でも日本でも、他の国でも同じです。
ただ、馬国なら「安く」始められます。教室も日本のように混雑しません。これがヨガを「おすすめ」に含めた理由です。
筆者は49歳の時に、日本の企業に再就職しましたが、その当時は高血圧、かつメタボリックで、片頭痛、肩こり、腰痛が交互にあり、気にはなってきていました。
50歳代のうちに一度ウォーキングを覚えて、肥満だった体重も15キロ落とせた時期もありました。しかし、見事にリバウンドしました。
筆者は間もなく66歳になりますが、企業に復帰した頃の頭痛も肩こりも腰痛もありません。体重はそこそこありますが、BMIは30以下に抑えられています。血圧もそれほど高くなく、以前よりもよほど健康な状態にあります。
現在の健康状態を得られたのは、毎週必ず1回はヨガ教室で、40分ほどの基本的なヨガの修練を繰り返すようになってからです。
最近この1年近くはほぼ毎日のように30分から40分程度のウオーキングをしますが、このウオーキングを継続できているのも毎週1回のヨガの効果だと確信しています。
週一回だけのヨガでも効力がある
20歳代の若手の頃から、腰痛と腹痛に悩まされていました。定期的に痛みます。腹痛は下痢を伴うもので、食あたりではないが、定期的に襲ってきます。ほとんどは仕事のストレスが原因だと思いますが、運動不足も一因でした。
現在では、この悩みはほぼ解消しています。
ヨガを始めた頃、クアラルンプールや日本の家の近くのジムでヨガ教室でのことですが、ヨガというのは「普段絶対にとらない姿勢を作って一定時間保つ」練習なので、始めた当初は嫌いでした。教室が終わっても、効力を感じられませんでした。
ところが、いやいやながら10年以上もヨガ教室に通ううちに、徐々に「アーサナ」というヨガの姿勢を作れるようになり、そして、苦しくなくなって、むしろ体幹と血流のリセットができることに爽快感を持つようになったのです。
筆者にとって、毎週のヨガというのは、端的に言えば、
- 筋膜のリセット
- 血流のリセット
- 適度な筋トレ
- 雑念の払拭
です。
難しいヨガのポーズを四苦八苦して習得するような「修行」をしなくてもヨガの効能は得られると確信している次第です。
筋膜のリセット
筋膜は、人の筋肉と、皮膚の間にある膜状のもので、人の身体の動きを助ける上で非常に重要ですが、年中おなじ服を来ているように、筋膜が同じ位置関係で身体を覆うように貼りついているのは良くありません。
ヨガでなくとも、筋膜を一度動かしてリセットする方法もあります。ヨガを続けると、筋膜を意識しなくても、自然に筋膜のリセットができる体になります。
血流のリセット
筆者はヨガに慣れ親しんでいたおかげで、PADという疾患の前兆に気づいて、本格的な動脈硬化や、脳梗塞を未然に防止できています。
具体的には「もっとしっかり歩く」という継続的な「治療」に踏み切れたのです。簡単なように聞こえるかもしれませんが、筆者にとっては、重大な取り組みでした。
問題解決ができた大きな要因は、ヨガで毎週の「血流のリセット」を実践していたからです。
「血流」だけはおかしくなっていなかったのです。「抹消動脈疾患」という病気に手が届くまで運動不足だった筆者に、「めまい」という「危険信号」を出してくれたのは、筆者の血流システムだったのです。
筆者の場合、MRIで調べても脳梗塞の兆候は全くなく、頸動脈の血液年齢を測定しても40代の血管でアテロームは全くありません。
悪かったのは、長年の運動不足で、肥満であり、BMIが30を超えていたこと。そして毛細血管がつまっていたことです。これが収縮時の心臓の血圧を上げたり、急激に心拍数を増やいました。
少し、こじつけに感じられる方もおられると思います。しかし、今、原因が不明で何か体調が悪い方はヨガを少しづつ始められることをおすすめします。
クアラルンプールのヨガ教室
グーグルマップでクアラルンプールのヨガ教室を探すと、以下のマップのとおり、中心街ではなく、KLセントラル駅から西側、北はモント・キアラのあたりから、南はバングサ方面までの地域に最も多いことがわかります。
筆者の家族はKLCCの近くでしたので、そちらのほうのヨガ教室に通っていましたが、そこでは、通常のヨガだけでなく、天井から布のストラップを吊るした「エアロ」のヨガも教えていました。筆者は1回だけ試して許してもらいました。(無理)
筋膜と血流のリセットに効く姿勢
筆者の場合、ダウンドッグ( Downward Dog )のアーサナ(姿勢)は、最も血流と筋膜リセットに良いと感じます。血流が悪い日に、この姿勢を取ると体の中で温かい液体が流れる感覚を感じます。筋膜については単純にヨガの直後から体全体が軽く感じます。
ヨガは「適度な筋トレ」にもなります。筆者は筋トレはしていませんが、毎週のヨガの実践だけで腕の筋肉や胸筋が少しづつ付いてきていることが解ります。無理なく、筋肉痛もほとんどない状態で筋トレになっているようです。
ヨガはさまざまな姿勢で体を捻りますから、腰痛が無くなります。筆者はめったに腰痛にはなりませんし、腰痛を感じる週はヨガ教室の日までで終わりです。ヨガの後は不思議と腰痛は消えています。
新陳代謝が良くなり、宿便が全くなくなりました。
現在、筆者はどんなに忙しくとも、週一回のヨガは欠かしません。安定した体調に勝るものはないと思います。
ヨガの究極の目的は、「カイヴァリヤ」と呼ばれる解脱状態と言われています。「カイヴァリヤ」に到達するには、「物理的な事象を五感で認知している脳を取り巻く身体機能」から自分の「本当の意識」を切り離した場所にある自己の発見が必要だとされており、日本の禅と同じような教えです。
「パタンジャリ」というヨガ発祥の地の偉人が著した「ヨガ・スートラ」は、この「カイヴァリヤ」に到達するための道筋を示しているとされています。興味お持ちの方は「アシュタンガ」(Ashtanga)、あるいはヨガの8つの支柱(eight limbs of yoga)を調べられることを推奨いたします。
しかし、ここまでの超人的な体験ができなくとも、血流や筋膜のリセットができるだけで、筆者は充分にヨガの効能を得られています。
参考 PAD(抹消動脈疾患)予備軍の体験
2022年のある時期に、筆者は非常に忙しかったために、数か月連続で土日をとおしてパソコンに向かいながら建設資材の情報処理を行った時期がありませした。深夜まで働く場合もありましたから、疲労も蓄積していたと思います。
ある日、それまで経験したことの無い異常なめまいが襲ってくるようになりました。クラクラするというより、フワッと吹き上がるような違和感のあるめまいです。
調べると、脳梗塞の一種である「ラクナ梗塞」の症状でした。直ぐに医師にみてもらったのですが、問診で診てもらっても、採血しても、CTの結果も、全て良好で、特に病気といえる状態ではないと診断されました。脳神経外科の医師を探してMRIも取りましたが、全く異常がありません。絶命の危険が無いことだけがわかりました。
それでも、異常な「めまい」が断続的に襲ってきます。
そこで、いろいろと自分で調べてみると、「めまい」の原因は、下半身の動脈硬化であるPAD(抹消動脈疾患)の前兆ではないか?ということが解ってきました。
症状は急激な血圧の上昇や心拍数の上昇といった「めまい」をおこすような体の不調、そして、歩くと足が痛くなる間欠性跛行(かんけつせいはこう)、そして仕事中に右足が変に寒くなること(血流が悪い状態)です。
この状態から脱するための最善の方法は、医師や薬にたよることはせず、毎日30分から40分「歩く」ことでした。最初は15分歩くのも難儀でした。早く歩けず、心臓の鼓動や血圧が急速に変化するので体調が悪くなるのです。仕事はもう止めて、体調管理に努めるようになりました。
歩行運動を少しづつ継続しているうちに、徐々に体調が回復し、今は少なくとも1日おきに30分から40分、時速5~5.5km/h で3000 m~4000 mの距離をトレッドミルで歩けるようになっています。この距離を歩いても足は痛くならず、筋肉痛だけを感じます。
現在、血圧も安定(薬は飲んでいますが)、そして心拍数の異常変動は全くなくなりました。なにより、仕事中に右足が変に寒いということも無くなりました。
参考 アシュタンガ
アシュタンガ・ヨガ(サンスクリット語: अष्टाङ्गयोग、「ヨガの8つの支柱」)は、パタンジャリによる古典的なヨガの分類であり、その内容は彼の「ヨーガ・スートラ」に示されています。彼は、アシュタンガ(八つの支柱)をヤマ(禁忌)、ニヤマ(観念)、アサナ(体位)、プラーナヤーマ(呼吸法)、プラティヤーラ(内省)、ダーラナ(集中)、ディヤーナ(瞑想)、サマーディ(没入)と定義しました。
これらの八つの支柱は、外側から内側への順序を形成しています。アサナ(体位)は、ヨギがプラーナヤーマからサマーディまでの支柱を実践するために、長い時間安定して快適である必要があります。主な目標は、カイヴァルヤ(プルシャ、証人意識をプラクリティ、認識装置から分離し、プルシャを混濁した穢れから解き放つこと)です。
参考 パタンジャリ
パタンジャリ(サンスクリット語: पतञ्जलि)は、ヒンドゥー教の発信者、神秘家、哲学者。推定では、彼は紀元前2世紀から紀元4世紀の間に生きていた。
いくつかのサンスクリット語の著作の著者および編纂者とされているが、最も重要なのは、ヨガのテキストである「ヨガ・スートラ」。但し、複数の著者の記録が有るため、歴史的実在性や同一性に関する多くの学問的研究がなされている。
最後まで参照いただき、ありがとうございます。
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