【MM2H情報】馬国家庭の生活費ベンチマーク

MM2H

この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。

現在マレーシア在住の皆様、それから今後馬国にロングステイをご予定の皆様は、来る11月(あくまで予定)に馬国政府が公開・運用を開始する新たな生活費の統計指標にご注目ください。

下の記事の通りであれば、これまでの大まかな物価指数(実額でなく指数)だけでなく、馬国の一般家庭の生活費が費目ごとに「実額」つまりRMで見れるようになります。

馬国の物価は高くなったと言われて久しいですが、

筆者の印象として、高くなっているのは高級住宅出会ったり、外国人向けのレストランだったり、街中の飲料や食べ物であり、昔から安いと評判のホテル代、ロードショウ(映画)のチケットGOKLに代表されるKL市内の周遊バス、そして通勤電車のLRTは今だに日本の料金よりかなり安いです。

11月に政府が管理して発表する指標は、より一般国民の生活に密着した生活費の情報ですから、食事代や家のローン、光熱費、教育費、交通費といった生活必需費用の相場がしっかりわかるようになります。

予定通り指標が纏まれば、クアラルンプールとペナンの生活費の比較、マラッカとジョホールの消費財やサービスの購入費用を比較検討できるようになるわけですから、MM2Hだけでなく、ちょっと1ヶ月滞在するだけでも、マラッカにするかジョホールにするか検討する際にとても参考になると思います。

そうはいっても、「言うは易し」です。実際に政府が計画した費用実績を編纂してアップデートしていくのは大変な労力と情報処理能力が試されるわけですから、

本日のところは、筆者の思いとしては、「馬国政府のお手なみ拝見」といったところで、

状況によっては、指標運用の大幅延期という未来予想もありえますので、利用する立場としては、まず11月までにこの件がどのように進展するか見守っていくことになりましょう。

それにしても、MM2Hの不動産購入(必須)条件は、なんとかならないものでしょうか?半年も待たされた新条件の運用開始としては、我々利用者は文字通り「ハシゴを外された」まま、途方に暮れています

11月に導入される指標の説明報道

All you need to know about: Malaysia’s new cost-of-living benchmark

By John Bunyan Wednesday, 03 Jul 2024 7:00 AM MYT Malay Mail

政府は、マレーシア国民の生活費をモニタリングする目的で2024年11月までに導入される新たな公的指標を国会で発表しました。以下は、アンワル首相による国会答弁(書面)による報道内容です。

これまでの指標との違い

新指標は、各家庭が生活必需を整える上で必要となる総支出の概要を表すもので、以下の項目が含まれます:

  • – 食費と飲料 (food and beverages)
  • – 衣類費 (clothing)
  • – 家賃/住宅ローン (rental/mortgages)
  • – 光熱費(燃料代)(fuel)
  • – 公共交通運賃 (public transport fares)
  • – 教育費 (education fees)
  • – 携帯電話やその他の通信機器の料金 (ees for mobile phones and other communication devices)

情報内容としては各家庭の所在地のみならず、次の各要素を考慮します:

  • – 家族の規模 (household size)
  • – 収入源 (source of income)
  • – 支出パターン (spending patterns)
  • – ライフスタイル (lifestyles)
  • – 性別、年齢、民族、障害などの統計情報 (demographics such as gender, age, ethnicity and disability)

どのように運用されるのか

新指標は、2021年に国際労働機関 (ILO) が開発した “Poverty Line Income Modified” に基づいています。(based on the Poverty Line Income Modified developed by the International Labour Organisation in 2021)

指標は、以下の12の財・サービスに区分した家計支出を因数として計算されます:(calculation looks at household expenditure according to these 12 groups of goods and services)

  • – 食料とノンアルコール飲料 (Food and non-alcoholic beverages)
  • – 衣類と靴 (Clothes and shoes)
  • – 住宅、水道、電気、ガス、燃料 (Housing, water, electricity, gas and fuel)
  • – 装飾、ハードウェア、家のメンテナンス (Decoration, hardware and household maintenance)
  • – 健康 (Health)
  • – 交通 (Transportation)
  • – 情報と通信 (Information and communication)
  • – レクリエーション、スポーツ、文化 (Recreation, sports and culture)
  • – 教育サービス (Educational services)
  • – レストランと宿泊サービス (Restaurant and accommodation services)
  • – 保険と金融サービス (Insurance and financial services)
  • – 自己ケア、社会保護、その他の財とサービス (Self care, social protection and various goods and services)

栄養摂取の推奨、マレーシアの食事ガイド2020、食品ピラミッド2020に基づく最適な摂取量に基づいた食品支出が含まれます。各家庭で消費された調理済みの食事も食品支出に含まれます。(food expenditure is calculated based on an optimal intake according to the Nutrient Intake Recommendation, the Malaysian Diet Guide 2020 and the Food Pyramid 2020)

追加収入からの支出の予測、地域ごとの費用の差異を示す地図、各家庭の支出習慣やライフスタイルに関する詳しい調査も行われます。

いつ頃提案されたアイデアなのか

この指標は、2019年3月、当時のマハティール政権において、生活費を正確に測定するための指数を提案し、雇用主による適切な給与水準の決定を支援する目的で発表されました。当時の財務大臣リム・グアン・エン氏の説明です。

原文:In March 2019, then-finance minister Lim Guan Eng said the Dr Mahathir administration had proposed an index to accurately measure the cost of living to assist employers in determining the right salary increase.

2023年の Lim Guan Eng 氏 ( Wikipedia “Lim Guan Eng” より)

曰く、「CPIを参照点として給与のベースアップを決定しようとしても、意図する結果が得られない」(CPI = Consumer Price Index)「この件をマレーシア国立銀行に提起しました。」

「これまで、政府はCPIまたはインフレ指数に頼ってきました。例えば、CPIまたはインフレ指数が非常に低い数値を示していても、実生活面では人々には実感が湧かなかった。新しい指数は実際の市況と生活費を反映する新しいガイドラインとして必要であると政府は考えています。」

参考 国際労働機関 (ILO)

国際労働機関(こくさいろうどうきかん、英語: International Labour Organization、略称:ILO)は 国際労働基準の制定を通して世界の労働者の労働条件と生活水準の改善を目的とする、国際連合の専門機関。

1919年に国際連盟に創設され、国際連合において最初で最古の専門機関である。本部はスイスのジュネーヴ。加盟国は187か国(2016年2月現在)。

ILOの組織は、総会・理事会・国際労働事務局等の本部組織の他に40以上の国に地域総局と現地事務所を設けている。また、ILOは社会対話の推進から国際連合機関のなかで唯一、加盟国が政府、労働者、使用者の三者構成で代表を送っている。

出典:日本版 wikipedia 「国際労働機関」

参考 食品ピラミッド (food pyramid) 

食品ピラミッドは、基本的な食品群ごとに毎日摂取すべき最適なサービング数を表すものです。最初のピラミッドは1974年にスウェーデンで発表されました。1992年にアメリカ合衆国農務省(USDA)によって導入されたピラミッドは、「食品ガイドピラミッド」または「食生活改善ピラミッド」と呼ばれました。

原文:A food pyramid is a representation of the optimal number of servings to be eaten each day from each of the basic food groups. The first pyramid was published in Sweden in 1974. The 1992 pyramid introduced by the United States Department of Agriculture (USDA) was called the “Food Guide Pyramid” or “Eating Right Pyramid”.

Wikipedia で紹介されている food pyramid の一例

出典:英語版 wikipedia “Food pyramid (nutrition)”

最後まで参照いただき、誠にありがとうございます。

この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。

タイトルとURLをコピーしました