この記事は、本編【MM2H体験】の詳細記事です。「おすすめ」のまとめ記事はこちらです。
当初は5項目で「おすすめ」番号15~19の記事でしたが、ドラゴンフルーツを落選組に移動しましたので、番号は15~18までの4件とさせていただきました。(この記事のドラゴンフルーツの部分は残します) 2024年1月22日 筆者
今回は馬国のおすすめフルーツ5選です。一つひとつの紹介はネットにあふれていますので、主要な馬国フルーツをまとめます。バナナとパイナップルは日本でも一般的なので除外しています。
名称 | 生産量 (ton) | 世界シェア | 英名 |
ドリアン | 38.4万 | 29.5% | Drian |
マンゴー | 約10万 | 2.5% | Mango |
マンゴスチン | 10.8万 | 2.5% | Mangossteen |
ドラゴンフルーツ | 約10万 | 1.5% | Dragon Fruit |
ジャックフルーツ | 7万 | 1.0% | Jack Fruit |
パイナップル | 10.8万 | 1.5% | Pineapple |
バナナ | 10.8万 | 2.5% | Banana |
このテーブルからもわかります通り、ドリアンの世界シェアは非常にお大きく、これはインドネシアに続いて世界第2位です。
馬国政府はこれらのフルーツの生産量の拡大に取り組んでいて、現在でも毎年数%程度は生産量が増加傾向にあります。政府目標としてドリアンは2030年までに生産量を40万トンに拡大する計画があるそうです。
初めて耳にするフルーツ名について
おすすめフルーツについて簡単に写真と紹介文を置きます。すでにご存知の馬国通の皆様は読み飛ばしてください。写真は全て素材サイトの envato element のライセンスです。(転載はご遠慮ください)
ドリアン(Drian)
マレーシアはドリアンの生産国として世界2位であり、主な生産地はパハン州、ジョホール州、クアラルンプールです。パハン州はドリアン生産量の約7割を占めており、ムサンキングと呼ばれるドリアンの最高品種の産地としても知られています。
近年、マレーシアではドリアンの輸出が拡大しており、中国やシンガポール、タイなどへの輸出量は年々増加しています。また、ドリアンを使った加工品も人気が高まっており、マレーシアの経済成長に貢献しています。
ドリアンは、フルーツの王様(King of Fruit)と言われますが、匂いがかなり強烈です。日本には持ち込めませんんし、馬国内でも安易に公共施設に持ち込むのは御法度です。
マンゴー(Mango)
マレーシアはマンゴーの生産国として世界8位であり、主な生産地はセランゴール州、ジョホール州、ペナン州です。セランゴール州はマンゴーの生産量の約3割を占めており、マレーシアのマンゴーの約7割がこの3州で生産されています。
マレーシアのマンゴーは、甘くてジューシーな果肉が特徴で、生食やジュース、ジャムなどに加工されて食べられています。筆者としては、最もおいしいと感じます。中国やシンガポール、タイなどへの輸出量は年々増加しています。
中華飯店のコース料理で、最後に出てくる冷やしたマンゴーのメニューは「水果」と書かれているそうですが、とても懐かしいメニューです。日本では相当高級なレストランでないと味わえません。
マンゴスチン(Mangosteen)
マレーシアはマンゴスチンの生産国として世界5位であり、主な生産地はペナン州、ジョホール州、サラワク州です。ペナン州はマンゴスチンの生産量の約3割を占めており、マレーシアのマンゴスチンの約7割がこの3州で生産されています。
マレーシアのマンゴスチンは、甘くて酸味のある果肉が特徴で、生食やジュース、ジャムなどに加工されて食べられています。近年、マレーシアではマンゴスチンの輸出が拡大しており、中国やシンガポール、タイなどへの輸出量は年々増加しています。日本人はマンゴスチンの大ファンです。
皮の部分の果汁が服に付くと厄介です。充分ご注意ください。
マレーシア政府は、2025年までにマンゴスチンの生産量を12万トンに増やす目標を掲げており、生産性の向上や輸出拡大に向けた取り組みを進めています。
今から25年以上前、筆者が馬国に出張した際に、マンゴスチンをお土産に持ち帰った経験があります。現在は禁輸品なので持ち込めません。ビニールに入れたマンゴスチン数個をオフィスや自宅の冷蔵庫に入れておいて、お土産に「どうぞ」というのは大変喜ばれたものです。現在は検疫の関係で持ち込めないのが残念。
ジャックフルーツ(Jack Fruit)
マレーシアはジャックフルーツの生産国として世界7位であり、主な生産地はサラワク州、パハン州、ジョホール州です。サラワク州はジャックフルーツの生産量の約3割を占めており、マレーシアのジャックフルーツの約7割がこの3州で生産されています。
近年、ジャックフルーツの輸出が拡大しており、中国やシンガポール、タイなどへの輸出量は年々増加しています。
見た目は美味しそうではないですが、食べてみると納得です。
完熟したジャックフルーツは自然な甘味があって、かすかにパイナップルやバナナのような香りがします。カスタード、ケーキなど多様な料理に利用されていて、インドネシアの「エス・テレル」やフィリピンの「ハロハロ」のようなかき氷にも混ぜられています。
南インドの伝統的な朝食である「イドゥリ」は、米と一緒におかずとして使われています。「イドゥリ」は、ジャックフルーツの葉で蒸されます。熟したジャックフルーツの果肉は種を取り除き、揚げたりフリーズドライしてジャックフルーツチップスとして販売されることもあります。
熟した果実の種は調理すれば食べられます。ブラジルナッツによく似た乳白色で甘い味がします。ゆでたり、焼いたり、ローストしたりすることもできます。ローストすると栗のような風味になります。ゆでたり焚き火で焼いたりしてスナック やデザートにします。
ジャワ島では、種を茹でて塩味をつけてスナックとしてよく食べられています。インドでは、伝統的なレンズ豆と野菜のミクスチャーカレーによく使われます。若い葉は野菜として食べられるほどやわらかいです。
ドラゴンフルーツ(Dragon Fruit)
見た目がドラゴンに見えるのでドラゴンフルーツ
ドラゴンフルーツの生産国として世界10位であり、主な生産地はセランゴール州、ジョホール州、サバ州です。セランゴール州はドラゴンフルーツの生産量の約3割を占めており、マレーシアのドラゴンフルーツの約7割がこの3州で生産されています。
ジャックフルーツ同様、輸出が拡大しており、中国やシンガポール、タイなどへの輸出量は年々増加しています。
マレーシア政府は、2025年までにドラゴンフルーツの生産量を15万トンに増やす目標を掲げており、生産性の向上や輸出拡大に向けた取り組みを進めています。
ドラゴンフルーツは2024年1月22日に「おすすめ」から「落選」に移動しました。代わりに「カレーパフ」が「おすすめ」に追加されました。
国内小売価格
以下のテーブルにまとめたマレーシア国内の小売価格は、2023年10月1日時点のネット情報です。
フルーツ | 馬国内小売価格(RM/Kg) | 日本の小売価格(円/Kg) |
ドリアン | 20~30(600〜900円) | 1,200~1,800 |
マンゴー | 5~10(150〜300円) | 300~600 |
マンゴスチン | 10~15(300〜450円) | 600~900 |
ジャックフルーツ | 4~6(120〜180円) | 240~360 |
ドラゴンフルーツ | 5~8(150〜240円) | 300~480 |
マレーシア国内の物価が高くなっているとはいえ、フルーツの小売価格は、日本の小売価格に比べて充分安い傾向にあります。
フルーツ農家が被った災難の記録
馬国のフルーツ農家も、他国同様、あらゆる事業リスクにさらされています。以下はネット上で確認できる過去の不祥事や凶作の情報です。
2019年7月:マンゴーの凶作
2019年7月、セランゴール州で、マンゴーの収穫量が前年比で30%減少。原因は、干ばつと害虫の被害によるものと考えられています。干ばつによってマンゴーの木が水不足となり、害虫の被害が拡大したのです。凶作により、マレーシアのマンゴー産業は大きな打撃を受けました。
2020年10月:ドリアンの窃盗
2020年10月、アラビック州で、ドリアンの窃盗事件が発生。犯人は、盗み出したドリアンを密売したとされています。ドリアンはマレーシアを代表するフルーツであり、高値で取引されるため、窃盗の対象となりやすいと考えられます。この事件により、ドリアン農家は大きな被害を受けました。
2021年6月:ジャックフルーツの害虫被害
2021年6月、セレター州で、ジャックフルーツの虫害が発生。虫は、ジャックフルーツの果実に穴を開けて果肉を食い荒らし、収穫量に大きな被害を与えました。この虫害は、マレーシア全土に拡大し、ジャックフルーツ産業に大きな打撃を与えました。
2022年8月:ドラゴンフルーツの落雷被害
2022年8月、サバ州で、ドラゴンフルーツの落雷被害が発生しました。落雷による火災で、ドラゴンフルーツ畑が全焼し、収穫量に大きな被害を与え、ドラゴンフルーツ産業に大きな打撃を与えました。
マレーシア政府は、これらの事件の再発を防止するために、さまざまな対策を講じています。
***
フルーツは食べて初めてご紹介になるので、今回は情報提供だけに専念しています。最後まで参照いただきありがとうございます。