マレーシアで墜落事故

番外編

さる8月17日に起きた馬国KL郊外の墜落事故は衝撃的でした。

Eye Catch 画像は TBS NEWS DIG の動画から墜落直後の機体の爆発直後のものです。

このような事故は筆者が20年以上滞在した経験からして、極めて稀。

というより、前代未聞です。

当初のNHKの報道では、KL郊外の空港に向かっていたという情報でしたので、中心部の南にある空軍が所有する空港を目指したのかと思いましたが、

その後、目的地は、かつての国際空港であったスバン空港だということです。

この空港は、筆者も1996年当時、初めて馬国に移動してきた家族を迎えにでた空港で、思い出深いです。

墜落現場となったマレーシア首都クアラルンプールの高速道路/Muhammad Lutfi/AFP/Getty Images

しかし珍しいことです。最近のフライトは自動パイロット技術が確立しているので、動画のように完全にコントロールを失って「真っ逆さま」に落ちることはありえないはずです。

多数の死者を出したこの事故。上の画像はCNNの報道サイトから転載しました。他の多くのメデイアが取り上げています。

間違いなく、世界のフライト技術の専門家の注目が集まる話です。

再発防止に向けた、オートパイロットの技術ですとか、パイロットの健康チェックなど、さまざまなアングルの調査が望まれます。

ボイスレコーダーは回収済

8月21日の馬国New Straits Timesによれば、墜落した機体は米国のBeechcraft製であり、事故原因の調査には、米国のNational Transportation Safety Board (NTSB) が関与している。

国際法では機体の製造メーカーが調査に参加することが義務づけられているとの報道。

一方でCVR(コックピット・ボイス・レコーダー)の回収は馬国側の関係者によって終了したが、機器の損傷が激しく、馬国内で情報の取り出しが困難となり、現在シンガポールのTechnical Transport Safety Bureau (TTSB)が運用するラボに移送され、レコーダーからの音声データの抽出が行われている。

日系のネット報道(8月18日)より

8月17日午後2時50分ごろ、スランゴール州シャーアラム近郊のエルミナ地区の道路に、小型航空機が墜落した。乗員乗客のほか、巻き込まれた車と二輪車の運転手、合わせて10人が死亡した。

事故のあった航空機は米製ホーカービーチクラフト社製390型機。クダ州ランカウィ島から午後2時8分に飛び立ち、スランゴール州スルタン・アブドゥル・アジズ・シャー空港(通称、スバン国際空港)に向けて飛行していた。着陸直前に道路に墜落して炎上、機体は粉々になり、道路は黒焦げになった。

航空機にはパハン州のジョハリ・ハルン州議会議員(国民戦線(BN)所属)や側近らが乗っていた。同議員は同州の閣僚にあたる地方自治体・住宅・環境・緑化技術委員会の委員長を務めていた。墜落したことを受けて、同州スルタンでもあるアブドゥラ国王が現場を視察し、哀悼の意を示した。

シャーアラム近郊で小型航空機が墜落 10人が死亡 – (mtown.my)

全国紙 The Star の8月23日の報道

先にシンガポールのTTSBに送付されたCVR(コックピット・ボイス・レコーダ)の分析はシンガポールでは解明できないことが判明。

次の対策として、馬国政府は、米国のフロリダ州にある、CVRの製造元に飛んで分析を依頼するとの報道です。

特に犠牲者の親族に対して一日でも早く事故原因の説明を行えるよう、本件は馬国の運輸大臣であるあAnthony Loke 氏が自ら記者会見で調査現況の報告を行っています。

馬国政府による親族サポート

馬国政府は、今回の事故の犠牲となった親族全てに対して手厚いサポートを実施することを既に発表しており、政府要人の犠牲者家族への面談とサポートの報道が相次いでいます。

Beechcraft Model 390 (Premier 1) aircraft. Malaysian Newsmedia The Star, 18 August 2023

この写真は墜落した機体と同じものですが、馬国の報道機関がWikipediaから転載したものであり、実際に墜落した機体とは異なります。

報告書は9月15日に公開

去る2023年9月15日のThe New Strarts Times の online 記事に、この事故の詳細な報告書が掲載されています。また、CVRの情報も北米で復旧されて、報告書に添付されていると報告書に記載があります。

CVRにある音声のデータや、その内容の記述は9月20日の時点でも全く報道・公開されていません。

犠牲者に深く哀悼の意を表し、筆者はこれいこうこの記事の更新は行わないことといたしました。

悪しからずご了承ください。

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