【MM2H情報】若きインフルエンサーの悲劇2

MM2H

アイキャッチ画像の写真はイメージ素材です。image photo by envato elements (all rights reserved)

この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。

この記事では、去る7月14日に紹介した、インド系マレーシア人の自死について、逮捕された加害者2名の罪状認否や刑罰についてお伝えします。この不幸な事件のについては次の記事を参照ください。

2名の加害者のうち1名の私設介護ホームの若き経営者であるシャリーニ・ペリアサミですが、この女性については、刑法の適用がなく、刑事事件として立件できないまま、軽犯罪法の適用により日本円換算で数千円の罰金だけという結果です。

もう一人のトラック運転手のサティス・クマール(44)については、通信とマルチメディア法(CMA)233条に基づく罪状を認めており、最大RM50,000(150万円)の罰金または最大1年の懲役、またはその両方が科される運びとなっています。

特にRM100で放免となる加害者をめぐっては世論は懸念を示しており、このてのネット犯罪(と言うよりは「ネットいじめ」)に対する刑法(Penal Code)の整備が急ぐべしとの声が高まっています。

加害者は警察の捜査により、すぐに逮捕されています。2名の加害者は氏名から判断して、いずれもインド系マレーシア人ですから、この件は民族間の摩擦を誘発する事態には発展しません。

筆 者
筆 者

もちろん、この種のトラブルに我々外国人が関与したり参加することは絶対に避けなければなりません。

加害者の女性にはRM100の罰金のみ

‘RM100 fine since there’s no specific law for cyberbullying’

The Star Thursday, 18 Jul 2024

NGOや弁護士によると、ヒンドゥーの人権活動家エシャの死に関連する攻撃行為を犯した加害者(女性)に対して、わずかRM1000 (3000円) の罰金のみとなったのは、サイバーブリング(cyberbullying、インターネット上のいじめ行為)に関する特定の法律が国内に存在しないためである。(communication offenses, cyberbullying)

女性支援組織(WAO)の共同創設者であるアイビー・ジョサイアは、エシャの死に関与した罪で有罪判決を受けた者にたったRM100の罰金が科された事実に衝撃を受けたという。(Women’s Aid Organisation (WAO) co-founder Ivy Josiah)

「デジタル大臣、通信大臣、および法制度改革担当大臣は、既存の法律が機能しているかどうかを検討し、既存の規定が不十分である場合は新しい法律を制定するための委員会を招集する必要があります」(digital Minister, the Communications Minister and the Minister in charge of Law and Institutional Reform)

ジョサイアは、火曜日に地裁が私設介護ホームの経営者であるシャリーニ・ペリアサミに対して科したRM100の罰金についてコメントした。(a RM100 fine imposed on private nursing home operator Shalini Periasamy by a Magistrate’s Court)

シャリーニは、TikTok のアカウント名「Alphaquinnsha」を通じて意図的に卑猥な言葉を発し、怒りを扇動し、平和を乱す意図を持って行動したとして、軽微犯罪法第14条に基づき起訴され、処罰された。同法は、最大RM100の罰金を規定している。

エシャ、本名ラジェスワリ・アパフは、ソーシャルメディアのインフルエンサーでもあった。(Esha, Rajeswary Appahu, also a social media influencer)

Tenaganitaの事務局長グロレーン・ダスは、サイバーブリングによって引き起こされる被害の深刻さは過小評価できないと述べ、特に被害者の自殺に至るケースでは尚更であると強調。(Tenaganita’s executive director Glorene Das)

曰く、RM100の罰金が効果的な抑止力として機能せず、サイバーブリングの深刻な結果を伝えるものではないとした。

「被害者とその家族に対する公正な裁きは、被害者の甚大な苦しみを認識するレベルの刑罰を必要とします。RM100の罰金はこれを軽視するものです」

女性のための行動ソサエティ(Awam)の能力開発ディレクターであるジェヤマラ・サミュエルは、強力な法律が抑止力として必要である一方で、サイバーブリングの問題を効果的に解決するためには、多面的なアプローチが必要であり、態度や行動の形成、教育システムを通じた尊重、信頼、共感の基盤の構築が含まれると述べた。

(All Women’s Action Society (Awam) capacity building director Jayamalar Samuel)

彼女はまた、政府はサイバーブリングの影響を強調する公共サービス広告(PSA)の作成と普及を優先するべきだと述べた。(public service announcements (PSAs))

(中略)

シャリーニとサティス・クマールが起訴された際にエシャの家族のために事実関係の精査を行った弁護士ハーパル・シンは、この問題について説明するビデオを作成し、軽い罰金が科されたのは、通信とマルチメディア法(CMA)1998および刑法のどちらにもサイバーブリングに関する特定の法律がないためだという。(Lawyer Harpal Singh)

「女性(シャリーニ)が発した言葉は、脅迫としか分類できません」

原文:“The words uttered by the woman (Shalini) can only be classified as a threat,’’ said Harpal who held a watching brief for Esha’s family when Shalini and Sathiskumar were charged.

(中略)

「被害者は法廷で証言する必要がありますが、彼女(Esha) は他界してしまったため、軽微犯罪法第14条を使用せざるを得なかった」と述べた。

(中略)

トラック運転手のサティス・クマール(44)は、通信とマルチメディア法(CMA)1998の第233条(1)(a)に基づく罪状を認め、有罪となった場合、最大RM50,000(150万円)の罰金または最大1年の懲役、またはその両方が科される。

原文:Lorry driver Sathiskumar, 44, pleaded guilty to a charge under Section 233(1)(a) of the Communications and Multimedia Act (CMA) 1998, which comes with a fine of up to RM50,000 or imprisonment of up to one year or both.

クマールについては、別の罪状として、刑法第509条により起訴されているが、この罪状について無罪を主張している。仮に、有罪となった場合は最大5年の懲役、あるいは罰金、またはその両方が科される。この裁判の判決は保留中。

最後まで参照いただき、ありがとうございます。

この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。

タイトルとURLをコピーしました