この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。
日本は火山国ですし、地震も頻繁だし、津波のリスクも無視できません。
政府機関も、どの企業体も、自ら蓄えてきた電子データの安全確保には神経と予算を使っています。
日本以外の顧客から仕事を受ける日本企業も、情報セキュリティーや、災害時のバックアップの確保は重要な戦略要件になっています。
データを逸失したり盗まれたりしないために、日本国内の安全な場所に、大容量の電子情報倉庫(データセンター)を設営したいところですが、客先が日本以外ですと、必ずしも日本の国土が最適だという評価にはなりません。
なにしろ、欧米から見れば、日本の国土は山奥も含めて全部「危険地帯」です。
データーがハッキングされないための手当が充実していれば、電子情報のバックアップ倉庫は日本でなくとも良いかもしれません。このバックアップ倉庫を「データセンター」と呼んでいるようです。データーセンターの需要は伸びていて、市場争奪があるようです。
でも、中国はちょっと考えにくいですね。
ビル・ゲイツ率いるマイクロソフトは、馬国の Cyberjaya 地区に、データセンターを建設したそうです。
世界的なデータセンター需要
世界的にデータセンターの需要は増加しています。いくつかの統計からその成長を確認することができます。生成AIを使ってまとめてみました。
データセンターへのIT支出
2023年の世界のデータセンターへのIT支出は2,220億ドルに達すると予測されています。2022年の2,120億ドルから増加しています】。
データセンター市場の規模
世界のデータセンター市場の収益は2023年に3,421億ドルに達し、2022年の3,214億ドルから増加しています。
データセンター数の増加
2021年時点で世界には 約 8,000のデータセンターが存在しており、この数は今後も増加する見込みです。
地域別の成長予測
ラテンアメリカは2023年の最初の3四半期で38%の電力供給増加を記録、アジア太平洋地域もデータレジデンシールールの影響で新たな地域への拡大が進んでいます。EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)地域も急速な成長が予測されています。
市場の需要動向
データセンターの需要はリモート・ワーク、デジタル化、IoT(モノのインターネット)、OTT(オーバー・ザ・トップ)サービスの拡大などにより急速に増加しています。
これらのデータから、データセンターの需要は今後も増加し続けることが予想され、多くの企業や政府がこの分野への投資を拡大しています。
出典
- Data Center Hawk.com “2024 Global Data Center Predictions”
- Techjury.net “15 Crucial Data Center Statistics to Know in 2024”
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好調な データセンター・ビジネス
マレーシアの業界動向と今後の戦略です。
Analyst: Malaysia a magnet for data centres due to low likelihood of natural disasters, cheap electricity and land
May 23, 2024 @ 9:35am New Straits Times
マレーシアは、東南アジアにおける戦略的な位置にあり、地域の主要市場への優れた接続性を提供しているため、データセンターの魅力的なハブとなっている。
以下は、業界の代表格である Tradeview Capital のタン・チェン・ウェン副社長が公表したビジネスの現状と展望である。(Tradeview Capital Sdn Bhd vice president Tan Cheng Wen)
馬国はデータセンター設営に最適
- 環太平洋火山帯の外に位置しているマレーシアは地理的観点から見て、地震などの自然災害の発生リスクが非常に低い国
- データセンターの建設には絶対的な安定性が必要であり、シームレスな情報処理運営を確保するために非常に重要
- 経済的な観点では、マレーシアの電気料金(1KW/Hrあたり0.13米ドル)は東南アジア地域で最も安い水準にあり、土地の値段も手頃である
実例として、マイクロソフト自社建設ののCyberjayaにおけるデータセンターや、ジョホールのNusajaya Tech Park、Sedenak Tech Park、YTL Green Data Centre Parkの3つの主要エリアにおけるデータセンターの開発がある。
「これらの場所の電力インフラは信頼性が高く、首都クアラルンプールや、シンガポールに近接しています」
2022年のマレーシアの税制改革の一環である「デジタル・エコシステム加速スキーム」によって、さらに競争力が強化されている。このスキームはデジタル・インフラ・プロバイダーによる全ての適格投資を対象に免除措置を実施している。(Digital Ecosystem Acceleration scheme, as part of Malaysia’s tax reform initiatives in 2022)
最近の新産業マスタープラン(NIMP)2030でも、デジタル化の促進が主要な分野の一つとして強調され、データセンターの設立に対する支援がさらに示されている (New Industrial Master Plan (NIMP) 2030)
国営の公益事業者と政府が協力して、データセンターに安定した電力供給を確保するために非常に緊密に連携している
今後はTier 1 市場に躍進
「(データセンター建設業界では)マレーシアは現在、Tier 2 市場と見なされています。(インドネシアやタイと同レベル、Tier 1 市場はシンガポール。」
(足元で)シンガポール市場が、土地不足とエネルギー事情の影響で新データセンターの開発を遅らせている中、マレーシアはデータセンターの需要増加に対抗可能な立場にある。
実績面でも、2022年にマレーシアが 113 MW を取得し、SEA-5(インドネシア、ベトナム、フィリピン、タイの他の4カ国)の中で1位となったことからも明らか。
次に高い市場であるタイ(25MW)の4倍以上であった。
したがって、マレーシア市場は確実に良い方向に向かっており、Tier 1 市場への移行は進んでいる
政府は、今後も、引き続き馬国のデータセンター開発に有利な支援政策(NETR、NIMP)を実行すべきである。
一般的に Tier 1 というのは、First Tier と呼ばれ、意味としては、「一流」「主力企業」「有力候補」を意味しますね。Tier 2 (Second Tier) というと、「二流」「滑り止め」「下請候補」「補欠」にちかいです。
最後まで参照いただき、ありがとうございます。
日本企業のサービスを希望する外国顧客も、今後マレーシアのデータセンターを指定してくるかもしれません。
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