【MM2H情報】違法集団とソーシャルメディア

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この記事は、本編【MM2H体験】の関連記事です。馬国の「おすすめ情報」まとめ記事はこちらです。

馬国政府はこれまで警察当局の活躍で、各種ネット犯罪と戦ってきている。

このブログでも、新手の詐欺犯罪を中心に、携帯電話とネット上のアプリを悪用した事例をいくつも紹介してきました。

一つ前のネット犯罪系の話題は cyberbullying (ネット上のいじめ行為)でした。

最近になり、馬国政府は、ここで紹介する報道内容の通り、ソーシャルメディア上の犯罪行為が多発していることに注目しています。

ファジル通信大臣の本来の仕事は、犯罪防止ではないのでしょうが、オンラインギャンブル、詐欺、サイバーブリング、有害な人工知能、3R問題、児童ポルノおよび海賊行為といった多様な違法活動がネット空間で暴れ回っている事態に振り回される毎日のようです。

筆 者
筆 者

これからのネット社会は、「利用する時代」から「注意する時代」に移行していくものとおもわれます。便利だからといって無防備で利用すればソーシャルプラットフォームを悪用する犯罪集団の被害にあいます。気をつけましょう。

ソーシャルメディア犯罪との宣戦

Fahmi: Meta’s Facebook, Instagram and WhatsApp most compliant with Malaysian laws, X the worst offender

By Muhammad Yusry  Wednesday, 24 Jul 2024 5:15 PM MYT malay mail

7月24日—本日、通信大臣のファーミ・ファジル氏は、Facebook が Instagram や WhatsApp といった他の Meta傘下のプラットフォームと共に、マレーシアの法規制を最も遵守しているソーシャルメディアプラットフォームであると述べた。(Communication Minister Fahmi Fadzil)

一方で、大臣は Facebook について、オンライン詐欺が横行するプラットフォームであるとも指摘し、他のプロバイダーについても自身のプラットフォーム上で発生するサイバー犯罪に対して対応が遅れているとした。

「このため、MCMCは昨日からこの問題についてソーシャルメディアプラットフォームにフィードバックを求める指示書を発行した。」(内閣会議後の記者会見)

ネット情報
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MCMCは、Malaysian Communication and Multimedia Commission (マレーシア通信・マルチメディア委員会)の略号です。馬国内では広く知られています。通信大臣のファーミ・ファジル氏の肝いりの委員会ですね。

「Facebookの最大の問題は、このプラットフォームが詐欺犯罪の温床となり、我々の貯金を盗むために悪用され続けていることだ。」

通信大臣は、各プラットフォームについてマレーシアの法律遵守率を以下のように示した:

  • Facebook — 85%
  • Instagram — 88%
  • WhatsApp — 79%
  • TikTok — 76%
  • Telegram — 65%
  • X(旧Twitter) — 25%

大臣曰く、違反している法律は、個人情報保護法(Act 709)、マネーロンダリング防止、テロ資金供与防止、違法活動収益法(AMLATFPUAA)2001、通信マルチメディア法(Act 588)等、多岐にわたる。

また、各プラットフォームにおける有害コンテンツも、オンラインギャンブル、詐欺、サイバーブリング、有害な人工知能、3R問題、児童ポルノおよび海賊行為といった多様なものだという。

大臣は来週、シンガポールで複数のプラットフォームの代表者と会う予定だという。

「彼らは政府の立場を理解し、状況を改善するために会う準備ができているという情報だ。」

一方で、大臣はサイバー犯罪に対して宣戦布告し、マレーシア当局がオンライン犯罪を調査・起訴する活動を強化するために直ちに行動を起こすとしている。

「内閣に報告されたところによると、サイバー犯罪で最も問題となっているのは詐欺、サイバーブリング、および児童に対する性的犯罪、特に小児性愛です。これらの3つの脅威はの再発防止は優先課題だ。」

原文:“It has been informed to the Cabinet that among the three things that most plague the aspect of cyber crime are scams, cyber bullying and also sexual crimes against children, especially paedophilia. The three security threats to the people cannot continue,” he said.

増加する問題に基づき、通信大臣は本日、内閣が警察、検察庁(AGC)、およびマレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)がさらなる行動を取ることを決定したと述べた。

「警察、AGC、およびMCMCがサイバー犯罪に対する調査から起訴への仕組みを強化・調整するために直ちに行動を起こすことを決定した。」

昨日、大臣は WhatsApp や Telegram などのメッセージングプロバイダーに対して、プラットフォーム上での犯罪活動を取り締まるように指示した。

(中略)

去る1月、マレー・メールに提供された警察の性的、女性、および児童調査部門の統計に基づくと、2018年から2023年11月30日までに報告された9種類の性的犯罪の児童被害者合計18,326人のうち、半数の9,203人が13歳から15歳、ほぼ4分の1の4,354人が16歳から18歳であった。

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内務副大臣のダトク・スリ・シャムスル・アヌア・ナサラ氏が3月に上院議会で報告した内容によれば、2023年、全国で12億1800万RM(365億円)の損失を伴う34,497件のオンライン詐欺事件が報告された。(Deputy Home Minister Datuk Seri Shamsul Anuar Nasarah)

ファーミ・ファジル通信大臣

アハマド・ファーミ・ビン・モハメド・ファジル(1981年2月4日生まれ)は、マレーシアの政治家であり、元俳優および作家。2018年5月からレンバ・パンタイ選挙区の国会議員(MP)。一貫してマレーシアの通信とマルチメディアに関する行政に関わってきた。

2023年12月からアンワル・イブラヒム首相の下で統一政府の通信大臣。

ファーミはアメリカ合衆国インディアナ州のパデュー大学で化学工学の学士号(BSChE)を取得している。(bachelor’s degree in Chemical Engineering (BSChE) from Purdue University, Indiana, USA)

出典:英語版 wikipedia “Fahmi Fadzil” 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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