【修行体験】会議:全部曝(さら)け出すな

修行体験

この投稿は本編である「修行体験」の詳細記事です。

筆者の仕事ぶりについてビンセント社長が「あれこれ」注文をつける場面は滅多にありませんでした。

ただ1つだけ、彼(ビンセント)から見て「やめてほしい」と何度かコメントを受けたことが有ります。

それは

客先との打ち合わせで、筆者が「しゃべりすぎる」というのです。

車内や移動中の会話では「隠さずに全部話せ」と要求するのに、客先との会議では「しゃべり過ぎだ」というのです。

当初は訳がわかりませんでしたが、実はここに天才商人の知恵がありました。

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情報の「渡しすぎ」に気をつけろ

どういうことかというと。

ビンセント社長曰く、なまじ仕事ができる人間は、

「自分の知っていることを、これみよがしに全部説明して相手にわからせようとして、結局は損をする」

のだそうです。

「なぜ、初対面で全部を曝(さら)け出すのか?」

「相手より自分の方が知的だとでも言いたいのか?何のために?」

「今日の会議が終わったらもう2度と合わないとでも言いたいのか?」

・・・ではどうすれば良いのでしょうか?

天才社長の指導内容は次のとおりでした

🔳   初対面の客先には、自分が知っていることは全部さらけ出してはならない

🔳   相手が最も知りたいことだけ話して、少し物足りないぐらいの内容で止めよ

🔳   相手が質問してくるのを待て

🔳   質問を聞けば、相手が本当に知りたいことがわかる

🔳   100%答えずに、次回の宿題を残せ。

宿題は会議の数日後にメールで回答しても良いし、次回の訪問時の内容にしても良い。

とにかく「相手の知りたいことを理解して、さらに客先と会話が続くような内容を残して会議を終えろ」というのです。

「全部しゃべると損をする」という理由は

🔳 情報の洪水を起こすと相手が要点を掴めない

🔳 説明者の知識のひけらかしは相手の反感を買う

🔳 限られた時間での客先との会話は、野球で例えるなら「打たせて捕る」方が効率的だ。

情報をたくさん渡せば「客先が喜ぶ」と思うのは営業職の思い上がりだそうです。

相手が質問する余地を残す程度の説明こそが「うまい説明」であり、最初から微に入り細に入り深堀した話は逆効果だというのです。

そして

相手の質問には全身全霊で答える姿勢を見せろ

と言うのです。

「打たせて捕る」というのは、相手が知りたい内容について相手が質問してくるのを待って、それに答えるように話し合いをコントロールせよという戦略なのです。

筆者は、このコメントを受けるまで、すべての初対面の客先に自分の知識の全てをぶつけるような仕事をして来ていたことに気づきました。

目から鱗(うろこ)でした。

複雑なパワーポイントは全部やめろ

「話しすぎ」と同様に、情報が必要以上に並んだ、いわゆる「忙しい」(ビジーな)パワーポイントのプレゼンテーションは却下されました。

読みきれない情報が並んだパワーポイントを見て嬉しい人はいません。

人間が一度に取り込める情報量には限度があります。

見せた時に自然に内容が把握できる情報量を予測して、それ以上の情報は「書くな・見せるな」ということです。

ビンセントが社員に口癖のように言っていたのは

Don’t open everything at once.(いっぺんに全部曝け出すな)

です。

写真はイメージです。

情報というのは、現金と同じで、「必要な時に必要な量だけ相手に渡すものだ」というのです。

筆者は、数年後には日本に帰国して、企業に逆戻りするのですが、この「打たせて捕る」スキルはビンセント社長のアイデアを取り入れて、日本でも実践しました。

その効果は予想以上でした。

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