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クアラルンプールの国際空港は、ポスト・パンデミックの旅客の増加を捉えつつも、6月から遂に空港利用料金(利用税)を値上げすることとなりました。
マレーシア航空委員会 (Malaysian Aviation Commission) は、航空業界のポストパンデミック時代の回復を支えるために値上げが必要だと述べています。
今回に値上げは、特にKLからASEAN諸国に出発する旅客を対象としていて、馬国民の一部からは不満の声が上がっているようです。
今回は、馬国の全国紙ではなく、カタールの報道局、Al Jazeera のオンライン記事から、内容を要約してご紹介します。
利用料金値上げの概要
2024年、6月1日に予定されている空港利用税の値上げは次のとおりのようです。
区分1はASEAN圏内、区分2はASEAN圏外への出発客に課金される使用料金
区分1 | 区分2 | |||
現行 | 改訂後 | 現行 | 改訂後 | |
KLIA1 | RM35 ($7.4) | RM73 ($15.5) | RM73 ($15.5) | RM73 ($15.5) |
KLIA2 | RM35 ($7.4) | RM50 ($10.6) | RM73 ($15.5) | RM50 ($10.6) |
一見してわかるのは、ASEANに出国する旅客の料金が KLIA1で約2倍、そして LCC が運行するKILA2でも43%の値上げになることです。
一方、日本を含むASEAN圏外への旅客への利用料金については、KLIAは据え置きで、KLIA2の場合は、何と32%の値下げです。
値上げ後の金額レベルについて調べてみると、日本の一般的な利用料金は大人が1000円+国際便利用料金であり、値上げ後のKLIAとほぼ同程度です。
Aljazeera によればタイの国際空港の利用税は19〜20ドルですから、こちらはKLよりもさらに高額です。
馬国の旅客の声
報道によれば、KLから頻繁にASEAN諸国に渡航するビジネスマンやホワイトカラーからは、強い非難の声が出ており、
荷物の回収時間や、イミグレーションでの長蛇の列が改善されず、しかも長期間運転を止めているエアロトレインのサービス再会も年内には実現しない今、老朽化したKLIA1が値上げするのは、他国と比較して恥ずかしい状態だとしています。
「あれもこれもシンガポールと比較するのは好きじゃないが、この値上げはマレーシア人としては痛い。機能的にも美的にもKLIA 1よりもはるかに優れているシンガポールのチャンギと比較されると痛い」
老朽化したエアロトレインは昨年からオフラインでアップグレードを行っており、運輸省の陆兆福大臣( Anthony Loke Siew Fook) によれば、アップグレードは今年の終わりか、遅くとも2025年3月に運行を開始する予定と話しているそうです。
2023年3月1日、KLIA の Aerotrain service は機械および電子的な故障により停止され、114人の乗客が線路の中間で立ち往生するという事件を起こしています。
以後の通知があるまで運行は中止。その中止期間を利用して、3年後に新しいものと置き換えられることになっています。 Aerotrain service の契約は新しい会社に引き継がれたため、3年後にシステムや車両が新しいものに置き換えられる予定。
wikipedia 英語版 “Aerotrain (KLIA)”
利用者の声 (Aljazeeraの取材から)
「エアロトレインの故障原因が明らかなのに、こんなに長期間直せないままなのは納得できない。正直なところ、マレーシアにとって恥ずべきことです。空港のサービスが劣っているのに、なぜサービス料を値上げする必要があるのか、マレーシア国民は問いただす資格があると思います」
「いつ改善が見られるのでしょうか?料金を値上げしても同じですか?こんなことは恥ずかしい」
KLIAの来歴と外国人の声
KLIA1は1998年に開港し、世界初の浮遊式空港である日本の大阪の関西国際空港を手がけた日本の建築家である黒川紀章によって設計されました。
エアアジアで有名な、低コストキャリアターミナルであるKLIA 2は2014年に運用を開始しました。
料金が値上がりしても、マレーシアの空港料金はタイなどの一部の地域の同僚よりもまだ低いです。
Aljazeera の調べでは、外国人を中心に、料金の値上げとKLIA 1の施設はまだ受け入れられる範囲内だと考えている旅客も多いようです。
「値上げは許容範囲内に留まっているように思われます」
「確かにエアロトレインが復旧していなですが、それでも KLIA1 はまだアジア地区の他の国際空港と比較してかなり良いレベルの空港です。バンコクやマニラよりも快適です」という旅客もいるとのこと。
今回の値上げはASEAN圏内の旅客に厳しいものだから、外国人は概ね文句ないのだろうと思いますが・・・
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問題はエアチケットの販売価格?
空港利用税は、多くの場合、航空会社や代理店が販売しているエアチケットの金額に含まれています。
ツアーの経路やシーズンによっては、値引き幅の大きなチケットもあるし、グループチケットのような格安料金もあります。
ASEANは近場なので、シーズンオフに、格安チケットが購入できれば、今回の空港利用の料金が高くなっても「あまり気にならない」という旅行者も多いのが事実のようです。
参考記事 : Malaysia’s airport fee hikes leave bad taste in travellers’ mouths
By Amy Chew, Published On 27 Mar 2024, Aljazeera
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
アイキャッチ画像は、Wikipedia ”Aerotrain (KLIA)”で紹介されているTrainの修復作業風景
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