【馬国情報】免税特区の本質は事業救済要請

馬国

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2024年9月21日の投稿で、政府が発表したファミリーオフィスの誘致について概要が明らかになってきました。

23日には馬国の証券委員会が免税特区の優遇措置について2025年からの実施に向けた具体的な内容を公表しています。

以下の内容をフラットに読んでいただければわかります。

要するに、フォレストシティ(森林城市)に登記すれば20年は所得税免税だということです。

しかし、これには厳しい条件があります。

条件は、「投資をしなさい、従業員を雇いなさい」という内容であり、要するに、この場所に金を注ぎ込むことです。

懸命な読者なら、この事の意味がわかりになります。金を注ぎ込むという条件は、それは、税金という名称を持たない税金に他なりません。

つまり、国庫を通さずに、投資家が直接この地域の経済復興に金を使うようにデザインしているのです。

政府発表なので、見た目は輝かしいですが、要するに富裕層の投資家に対して、ゴーストタウンとなったフォレストシティの救済金を出して欲しいといっているだけです。

ファミリーオフィス優遇策

  • SC spells out rules for Single Family Offices to get tax breaks for managing investments of ultra-rich clans in Forest City
  • Monday, 23 Sep 2024 5:05 PM MYT malay mail
SC spells out rules for Single Family Offices to get tax breaks for managing investments of ultra-rich clans in Forest City
KUALA LUMPUR, Sept 23 — The Securities Commission Malaysia (SC) today unveiled the framework for a new Family Office inc...

9月23日 — マレーシア証券委員会(SC)は本日、マレーシアの投資環境を強化するための新たなファミリーオフィス優遇策の枠組みを発表した。

SCは声明の中で、この優遇策により、単一ファミリーオフィス会社(Single Family Office Vehicle, SFOV)による対象投資から生じる収入に対して、税率0%の特別税率が適用されると述べた。

マレーシアでこの優遇措置が提供されるのは、フォレストシティが最初である。

この優遇措置にはいくつかの条件があり、SFOVはフォレストシティ特別金融区の免税島 “Pulau 1” にオフィスを設立・登録し、運営する必要がある。優遇措置は20年間適用され、最初の10年とその後の10年に分かれている。

写真はグーグルマップの航空写真

その他の条件:

  • SFOVはマレーシアで新たに設立された投資持株会社であり、税優遇措置の適格性についてSCに事前登録を申請すること
  • 関連会社であるマネジメント会社(別称SFO2)がプラウ1、フォレストシティ特別金融区に設立され、少なくとも1人の月給RM10,000以上の投資専門家を雇用していること
  • 管理資産(AUM)として少なくとも3千万リンギを保有し、そのうち最低10%または1千万リンギ(いずれか低い方)の額を投資すること
  • 地元での年間運営費として最低RM500,000を支出すること
  • フルタイムの従業員を最低2名雇用し、そのうち少なくとも1名は月給RM10,000以上の投資専門家であること

「SFOまたはマネジメント会社は、関連企業であるSFOVのためだけにサービスを提供する限り、2007年資本市場およびサービス法(CMSA)に基づくファンドマネジメント等のライセンスを取得する必要がない」と、SCは述べている。

SCのモハマド・ファイズ・アズミ委員長は、「SFOスキームは、マレーシアを地域および地元のファミリーにとって資産管理の魅力的な拠点に位置付ける」と述べた。

「この施策の経済波及効果は、地元での付加価値要件を含め、RM39億からRM107億に達すると見込まれている」と付け加えた。(円換算で1,170~3,210億円)

また、技能雇用の創出や関連サービスの需要増加も含まれるという。

委員会は現在、関連する利害関係者と協力し、2025年第1四半期にスキームの運用を開始することを目指している。 — ベルナマ

マレーシア証券委員会(SC)

マレーシア証券委員会(マレー語: Suruhanjaya Sekuriti Malaysia)は、マレーシアの資本市場の発展および規制を担う法定機関です。クアラルンプールの国立科学センターの近く、ブキット・キアラに位置しています。

1993年3月1日、マレーシア証券委員会は自己資金で運営される法定機関として設立されました。この機関は、マレーシアの資本市場の安全で効率的かつ秩序ある運営を発展・維持するための権限を持っています。また、資本市場活動および金融セクターにおける市場機関の成長を確保するための規制を施行しています。(規制当局)

Securities Commission Malaysia - Wikipedia

ご参考になれば幸甚ですが、筆者はこの場所への投資はおすすめしません。

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