有名海外ブランドを表示したサプリメントの「偽物」が流通している件
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この記事は昨年11月に馬国で報道されたものです。日本の「紅麹」事件が問題になっていますが、マレーシアのサプリメント市場も要注意です。
日本でも利用者が増えている「サプリメント」商品について、本件はマレーシアの全国紙の一面で報道されました。
曰く、有名ブランドを含むサプリメントの大幅値引きのネット通販は要注意とのことです。
今回は、全国紙 The Star から該当記事全文を紹介します。
- 記事のタイトル : Don’t put your health at risk
- 出典 : The Star Friday, 17 Nov 2023
オンライン報道の原文は、17日以降有料になったり、ブロックされて読めなくなる場合があります。
以下報道文章を引用します。目次のタイトルは筆者が任意で付け足したものです。
格安サプリメントは危険
マーケットで見慣れたサプリメントが、ネット通販上で「大幅値引」で販売されている場合、飛びつくことは控えた方が良さそうだ。それらは偽物または偽造品で、健康リスクを引き起こす可能性がある。
疑わしいネット通販を調べると、広く一般的に利用されているサプリメントが、海外の販売業者によっては最大70%も安く販売されている。
「偽物」のサプリメントには、マレーシアの薬局ではあまり見慣れない、米国、英国、または豪州のブランドとラベル付きだ。
マルチビタミンや関節の健康、心臓の健康、抗炎症、抗加齢、抗酸化物質、プロバイオティクス、酵素など、人気のサプリメントが目に付く。 しかし、利用者はこれらの販売業者がどこに拠点を置いているかを見たり確認したりすることはできない。
偽物サプリメントは未確認の異物
商品の配送ラベルを見ると、これらは海外からのもので、セランゴール州にある配送・集荷会社を介して届いたもののようだ。
多くのマレーシア人がこのような販売業者から疑わしい商品を購入しているが、利用者によっては、オリジナルの商品と製品ラベル、デザイン、パッケージに違いがあったり、見た目、形状、匂いにも違いを感じるという。
Malaysian Community Pharmacy Guild (MCPG)のクアラルンプールおよびセランゴール支部長であるRachel Gan(以下「ガン氏」)は、インタビューで、「これらのサプリメントが、これほどまでに安くなることは、ほぼ不可能」と述べ、商品として「意味をなさない」と述べた。また、製品の内容を疑問視し、「充填材として使用される粉で作られている可能性がある」と述べた。
しかし、「懸念されるのは、未確認の素材で作られている商品。長期間摂取すると腎臓や肝臓に損傷を与える可能性があることだ」
MCPGの会長である Foon Hwei Foongは、これらの商品に健康リスクとなる未知の物質が混入している可能性があると述べている。
問題が表面化しにくい現状
使われている異物の特定には費用がかかるため、別の課題となっている。ガン氏曰く、「消費者が疑念を持つサプリメントについて、商品をラボに送って成分をテストすることは可能」
但し、「数千リンギットかかるかもしれない。そもそも利用者は商品を非常に安く買っているので、疑わしい場合は捨てるだけで済ませる傾向がある」と付け加えた。
また、「利用者は、自分の健康に影響が出た場合にのみ行動を起こす可能性が高い」としている。
ガン氏は、市場で薬品やサプリメントの安全性を確保するための既存の法律や規制にもかかわらず、オンライン販売業者の出現は問題視されていると表明。
「マレーシアや海外からのどの販売業者も、オンラインで販売することが許可されており、登録されていない様々な商品を提供している。
「どの海外ブランドもコピーされている可能性があり、商品は税関検査を通過して、消費者の手に届いてしまう。
「商品が個人使用で、消費期間が3か月を超えない場合、税関の規制対象にはならないから」と述べた。
「恐ろしいことだ。どんなサプリメントでも規制されずにマレーシアに入ってくる可能性がある。オンライン・プラットフォームも、誰が何を販売しているか管理できず、プラットフォーム上にある商品をフィルタリングすることもできていない。」
NPRAの提唱
ガン氏は、偽物サプリメントが消費者の手に届かないよう、関係省庁は総力を結集する必要があると述べた。
例えば、保健省が国家薬事局(NPRA)を通じて規則と取り締まりを強化したり、マレーシア通信・マルチメディア委員会(MCMC)がネット通販の販売業者と商品をフィルタリングし、関連ブランドや税関が認可書の提出を義務付けることが可能。
彼女は、「国内貿易・生活費省も、オンライン消費者の危機意識を高めるためる役割を果たすことが可能」と述べました。
ガン氏は、NPRAはマレーシア市場で販売されるすべての医薬品、化粧品、サプリメント製品が保健省に登録されることを義務付けていると指摘。
「登録された商品には、保健省から発行されたMALで始まる登録番号と商品のホログラムステッカーが付いている。
「消費者はFarma Checkerアプリを使用してホログラムをチェックすることができる」とした。
ここまでが新聞記事全文
参考 NPRA(Malaysian Community Pharmacy Guild)
マレーシア・コミュニティ薬局ギルド(MCPG)(マレーシアコミュニティ薬局協会)は、地域薬局業務に関連する産業問題に焦点を当てた国営のコミュニティ薬局組織です。
MCPGは国内の18,200人以上の薬剤師の1/4を代表しています。薬局従事者の利益を促進し保護することを目指しており、すべての消費者と患者が質の高い薬局ケアと関連する健康サービスを受けることを理想とします。
モットーである「コミュニティ薬局の卓越性に向けて」は、会員が患者と消費者に良いサービスを提供するための指針となります。
MCPGは、2005年10月7日にマレーシアの社団法1966年および社団規則1984年に基づき法的に設立されました。当初はマレーシアコミュニティ薬剤師協会(MCPA)という名前でしたが、2013年4月8日にMCPGに名称変更することが公式に承認されました。
出典:NPRA公式HP
最後まで参照いただき、ありがとうございます。
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