この記事は、本編「MM2H体験」の関連記事です。
2010年に政府の承認を受けたMM2Hは、2020年に更なる延長手続きを検討する時期に来ていました。
筆者家族は、「延長」を希望したかったのですが、VISAが失効する2020年5月は馬国もパンデミック問題で鎖国状態。
半年ぐらいは猶予があったのですが、結局延長申請はできませんでした。
そうなると、今度はFixed Deposit(定期預金)の元本と金利の回収が気になります。
つまり「投資額の回収」です。
今回の記事は、筆者のMM2Hの解約と投資額の回収の体験を簡単にまとめました。
ご参考に供します。
ようやく入国制限が解除に
2022年の春になってパンデミックが沈静化すると同時に、MM2Hの解約作業を開始。
申請代理人のJMMさん(日本人クラブにオフィスがある古参の代理人事務所)に連絡して、全面的にアシストいただきました。
この時点で筆者家族は全員日本在住
筆者がKLに渡航してMM2Hと定期の解約を果たす段取りです。
予定は2022年6月中旬の1週間(日曜出発、土曜日帰国)としました。
申請代理人事務所の方のサポートが不可欠でしたので3か月前に予約を入れました。
もちろん、1週間で手続きが全部終わる保証はありません。このあたりは完全に筆者家族の自己責任とリスクです。
終わらなければ帰国便を変更、1週間の休暇も急遽延長する予定でした。
解約手続きの実務
定期預金を解消するためには、まず、イミグレーションにMM2Hの終了申請を出して政府の「承認」書類をもらう必要がありました。
そのための準備は
■ 政府の MM2H Approval Letter の準備(承認書類:原本2ページ)
■ 定期預金の証明書の準備(原本1枚)
■ 代理人事務所への手数料(約2000RM)
■ 本人のパスポート(MM2HのVisaを貼ってあるオリジナル)
■ 家族(本人+配偶者)のパスポートのコピー
原本は渡航時に持参するので、渡航前に全ての書類のコピーを e-mail しました。
家族のパスポートのオリジナルは不要でしたが、日本に帰国していたので、帰国した日付がわかるイミグレーションのスタンプのページをカラーで送付。
払い戻しは日本の銀行への電子送金を希望したので送金先銀行の詳細(英文)を事前に代理人事務所に送信させてもらいました。
・銀行名+支店名
・銀行の住所+電話番号
・Swift Code
・口座名義名+口座番号
手続き日誌
6月某日から1週間の工程でした
日曜:関空経由でKLに到着。この日は宿泊のみ
月曜:午前中に代理人事務所の担当と面会。必要書類の引き渡し
同日:代理人の手によりイミグレーションにMM2H解消申請
同日:午後になり MM2H Termination の承認を取得
火曜:午前中に銀行オフィスに代理人と出向いて定期の解約と電子送金の依頼
同日:代理人への手数料の支払い
水曜:解約終了と電子早期終了の連絡を受領
金曜:予備日
土曜:帰国日
うまくいきました。1週間かからずに全て終了。
MM2Hの承認書類(原本)と銀行の定期預金の証書(原本)は、筆者の手元には戻りませんでした。
電子送金の申請フォームは一字一句正確なものが要求されましたので筆者の場合は銀行のオフィスで4回程書き直すことになりましたが、特に不満はありません。こんなもんでしょう。
解約時にはっきりと「Statementを下さい」と言わないと、最終金額を記載した書類が出て来ないので要注意です。
定期の解約は、最終的に「政府の承認」が必要とのことで、その承認に1日かかるとの説明。MM2HのVISAの完了承認とは別に、定期預金の解約の承認が必要でした。
説明どおり、翌日には解約の承認が下りたとの連絡が来ました。
フライトは、この日のために積み立てた資金でJALの割引往復チケットを入手できていました(AsiaXは予約できず)ので予定どおり帰国しました。
帰国後の手続き
日本の銀行からは直接電話が入って、入金額を確認できましたが、海外から500万円以上の入金でしたから、説明が必要とのこと
7月某日になり、この銀行に出向いてMM2Hの定期の解約であることを説明。MM2Hの証明書類などの提出は不要でした。
馬国政府の承認書類や定期預金の証書は、提出は求められませんでしたが、電子送金の理由を説明する上で有効でした。
確定申告
Fixied Deposit 解約と日本の個人口座への送金を終えたら、できるだけ早く税務署に足を運んで、所得税の申告について相談をしてください。
金利や為替差益などの雑収入を明確に申告する必要があります。税理士さんに問い合わせても同じ回答が来ます。ですが、申告そのものは税理士さんに相談するほど複雑な話にはなりませんでした。
一番早いのは所轄の税務署に行って相談することでです。その後に「確定申告」です。最近は e-tax での電子申告ができるようになったので、便利です。納税額は個人の年収・控除条件などの諸条件によって異なります。ですが、確定申告は必ず必要ですので注意してください。